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シャイニーストッキング
第7章 絡まるストッキング 1
19 ステーキハウス
「この前のお詫びもあるから…」
わたしがおごるわ…と、東京タワーのすぐ元にある、ステーキハウスに連れていく。
「ま、マジっすかぁ」
満面に笑みを浮かべる。
「うん、マジっす」
わたしも口調を真似てみた。
「この前のお詫びと、今回のお祝いね」
そう言ってステーキハウスを訪れたのだ。
この店はこの辺りでは評判のステーキハウスである。
そして本音は美味しいお肉が食べたかった。
それにこんなカウンターで焼いてくれるグリル形式のステーキハウスには、さすがのわたしでも女一人では入りづらかったのだ。
本当は部長と二人で訪れたかった…
だが、さっき東京タワーを昇る時にこのステーキハウスがたまたま目に入ってしまったのだ、仕方ない。
部長とは今度二人でくればよいのだ…
そう思い直す。
「やっぱしデートみたいっすね」
杉山くんは嬉しそうに話してくる。
「いえいえ違うからぁ、それにどう見てもわたし達は女上司と部下にしか見えないから…」
わたしはそう笑いながら彼に言う。
「そうっすかねぇ…」
「そうっすよ…」
口調を真似る。
杉山くんの明るい人柄のせいなのか、彼といるとわたしはなぜか心が軽くなるのだ。
そしてわたし達は美味しいお肉を堪能し、わたしと杉山くんは東京タワーの元でタクシーを拾い、ここで別れる事にした。
「課長、ホントご馳走さまでした」
そうにこやかに、そして深々と頭を下げる。
「うん、また明日ね…」
そう言って杉山くんを先にタクシーに乗せた。
よしっ、ようやく部長に電話できる…
わたしははやる心を抑えつつ携帯電話を手に取り、部長のリダイヤルボタンを押す。
僅か一日振りの電話なのに心が昂ぶる。
こういうことが愛というのかな…
心のワクワク感を感じながらそう思うのだ。
そして電話を手に立っているわたしの目の前にはライトアップされ、夜空に綺麗に浮かび上がっている、目のくらむ様な高さの東京タワーがそびえ立っていたのである。
8月3日日曜日午後7時30分
プルル、プルル、プルル…
呼び出し音が耳の中で鳴っている…
「この前のお詫びもあるから…」
わたしがおごるわ…と、東京タワーのすぐ元にある、ステーキハウスに連れていく。
「ま、マジっすかぁ」
満面に笑みを浮かべる。
「うん、マジっす」
わたしも口調を真似てみた。
「この前のお詫びと、今回のお祝いね」
そう言ってステーキハウスを訪れたのだ。
この店はこの辺りでは評判のステーキハウスである。
そして本音は美味しいお肉が食べたかった。
それにこんなカウンターで焼いてくれるグリル形式のステーキハウスには、さすがのわたしでも女一人では入りづらかったのだ。
本当は部長と二人で訪れたかった…
だが、さっき東京タワーを昇る時にこのステーキハウスがたまたま目に入ってしまったのだ、仕方ない。
部長とは今度二人でくればよいのだ…
そう思い直す。
「やっぱしデートみたいっすね」
杉山くんは嬉しそうに話してくる。
「いえいえ違うからぁ、それにどう見てもわたし達は女上司と部下にしか見えないから…」
わたしはそう笑いながら彼に言う。
「そうっすかねぇ…」
「そうっすよ…」
口調を真似る。
杉山くんの明るい人柄のせいなのか、彼といるとわたしはなぜか心が軽くなるのだ。
そしてわたし達は美味しいお肉を堪能し、わたしと杉山くんは東京タワーの元でタクシーを拾い、ここで別れる事にした。
「課長、ホントご馳走さまでした」
そうにこやかに、そして深々と頭を下げる。
「うん、また明日ね…」
そう言って杉山くんを先にタクシーに乗せた。
よしっ、ようやく部長に電話できる…
わたしははやる心を抑えつつ携帯電話を手に取り、部長のリダイヤルボタンを押す。
僅か一日振りの電話なのに心が昂ぶる。
こういうことが愛というのかな…
心のワクワク感を感じながらそう思うのだ。
そして電話を手に立っているわたしの目の前にはライトアップされ、夜空に綺麗に浮かび上がっている、目のくらむ様な高さの東京タワーがそびえ立っていたのである。
8月3日日曜日午後7時30分
プルル、プルル、プルル…
呼び出し音が耳の中で鳴っている…