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シャイニーストッキング
第2章 黒いストッキングの女1
 4 黒い艶 

 なにより彼女の脚は、いや、ストッキング脚は美しかった…

 私は中学時代からの思春期とほぼ同時期に、ストッキングに性的魅力や興味を持つようになった。
 まだ当時はフェチという言葉は知らなくて一時悩んだ時期もあったのだが、大学入学で上京して周りの友人達からの影響や都会の風俗を知ってからは悩みも消えて逆にフェチ心を盛り上げていったのだ。
 脚の美しさ、ストッキング脚の美しさが女性を選ぶ重要な基準の一つにもなっていた。
 同様にセックスに於いてもストッキングの存在感は大きかった。

 そんな私だからこそ黒い服の彼女がいつも黒いストッキングを穿いていることにも気付き、その穿いている脚の魅力的な美しさにも魅了されていった、そして私には彼女を見続けてきて気付いたことがある。
 それは毎日穿いている黒いストッキングの材質を天気や気温の変化の違いによって変えているらしいことだった。
 春先は気候や気温の変化が激しい、寒い日にはやや厚手の生地のストッキングを穿き、気温の上昇によって徐々に薄手の生地のストッキングへと微妙に穿き変えをしている。
 そしてまるで世の中のストッキングフェチの心を理解しているかのように、美しく魅力的な光沢と艶を放つ材質のストッキングを選んで見事に穿きこなしており、魅惑的なストッキング脚を意識しているかのようで、ただ毎日漠然と何も考えずに同じ黒いストッキングを穿いている訳ではないようなのだ。

 間違いなく世の中のフェチな男達のストッキング脚への視線を意識している…

 これは私同様ストッキングラブな心を持つ者の観察眼じゃなければわからない微妙なフェチ心へのアピールである、それに今になって気付いたのだが、彼女は美人なのだ。
 黒いストッキング脚にばかり目がいってしまい今まで気付かなかったのだ。
 それ以来、出勤時だけじゃなくオペレーターとして仕事をしている時も気になるようになってしまい、妖しく魅惑的な黒い艶ともいえる光沢を放つ彼女の黒いストッキング脚に魅了され、そして益々私の挙動不審に拍車が掛かっていくのだった。


 「部長、何かスタッフに気になることでもあるんですか…」
 ベッドの中でゆかりが聞いてきた、彼女を気にし始めて二週間目の夜である。
 
「えっ、何で…」
 私はどちらかというと嘘は下手であった。 

 やはりバレバレか…
 
 
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