この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
シャイニーストッキング
第7章 絡まるストッキング 1
 70 囁き

「うん、私が…常務になる予定なんだ…」

「ええっ…」
 ゆかりは再び絶句した。

「ただし、ただしだぞ…」
 それはこれからのゆかり達の新規事業計画の内容次第だけどな…
 そう付け足したのだ。

「す、凄い…」
「うん、ま、まあ凄いかもな…」
 ただ、まだ、この先どう転ぶか分からないし…
 そうなのである、この先堅城を築き上げていくのか、砂上の楼閣を作ってしまうのかは、これからの私とゆかり達のこの準備室次第なのである。

「だったら部長は何人抜きなんですか…」
 ゆかりは少し落ち着いた様になり、そう訊いてきた。

「ええっ、どうかなぁ、わからんよ、数えようがないよ…」
「それはそうかもしれませんね…」
 落ち着いたようである。

「だから、既に、部長面談は済んでいるカタチになるから、その蒼井さんの件はどんどん進めていきなさい…」
「はい、わかりました」
「それに明日、そっちに行くから、彼女の変身振りを楽しみにしているよ」

「そうですね…でもっ」
 ダメですからねっ、変な目で見ちゃっ…

 グサッと釘を刺されてしまった。
 つい、緊張がほぐれ、油断してしまったのだ。
 やはり尖れてはいない。

「じゃあ、佐々木ゆかり部長、また明日な…」
 私がそう言うと 
「なんか、夢のようです…」

 そして…

「よかったです…
 あなた、浩一さんに付いていって…」
 そう囁いてきたのである。

「うっ、うん…そ、そうか…」
 あまりの突然のゆかりの囁きに動揺してしまい、締まらない返事をしてしまったのだ。

「これから銀座ですか…」
「うん、山崎専務に呼ばれて…」
 動揺は隠せない。

「ほどほどに…あ…」
 シャネルのお姉さんにもほどほどに…

 ドキッ…

 ダメ押しに、更に、太い釘を刺されてしまった。

「じや、明日、おやすみなさい、大原本部長さん」
 そう、ゆかりはまるで、ベッドの上にいる様な甘い声で囁き、電話を切ったのだ。

「ふうぅぅ…」
 
 ドキドキ…
 少しドキドキしていた。
 でも思わず昇進の話しをしてしまったが、全て上手くいったのだ、勘の鋭いゆかりには悟られなかったようであった。

 そしてあの最後のゆかりの言葉…

『よかったです…
 あなた、浩一さんに付いていって…』
 その囁きの言葉が暫く脳裏から消えなかったのである。





/2539ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ