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シャイニーストッキング
第9章 絡まるストッキング3      大原本部長と佐々木ゆかり部長
 45 怖いこと

「ええ、そうなんですか…」
 わたしは大原本部長のその返事を訊いて、思わず言葉を失ってしまったのだ。

 なぜなら、それらの裏を返せば、本社内部は基より、このコールセンター部内に、そして生保側内部にも、わたし達を観察、監視しているであろう、いわゆる、『スパイ』的な存在が潜んでいる…
 と、いうことの現れの結果がこの適格な、適材適所な配置構成なのだといえるのである。
 それはある意味非常に恐ろしい、怖いことであった。

 よく大原本部長が、寝物語でわたしに、『自分は山崎専務の傀儡に過ぎないのだ…』
 と、よく語ってくれていたのだが、正に、その言葉通りなのである。

 この配置構成を見る限り、わたし達、わたしと大原本部長は山崎専務という絶対的な存在の手のひらの上で操られているように感じてしまうのだ。

 そしてその想いが痛いほどに、いや、怖いほどによく分かったのが、蒼井美冴さんのコールセンター部主任の配置なのである。

 蒼井美冴さん…
 彼女はほんの三日前の月曜日までは、ただの一人の普通の派遣社員のオペレータースタッフだったのだ。
 決して本社の社員ではないのである。
 たまたま笠原主任の推薦により、面談をし、その結果、正社員雇用制度を適用して急きょ正社員に採用をし、この『準備室』採用にしただけなのだ。
 確かに学歴、取得資格、職歴等は素晴らしい目を見開くモノがあるのだが、ほんの三日前まではただの派遣社員のオペレータースタッフだったのである。
 それが今回、蓋を開けたらコールセンター部主任になっていた。
 それはたった三日でのいわゆる大出世と同じなのだ。

 確かに彼女をコールセンター部に配置しようとはわたしも考えていた。
 ただそれは決して主任でもないし、副主任でもない、普通の、ヒラの、スタッフの一人としての配置をするつもりであったのだ。
 だが、この配置発表されたら、なんと彼女はコールセンター部の主任になっていたのである。
 そしてまた彼女は、新しい、斬新なネット契約の為の画期的なシステムプログラムの雛形をも隠し持っていたのだ。
 それが今回の新規事業のメイン看板であり最難関が予想されていたプログラムであるのだが、その彼女の隠しダマにより、比較的簡単に成功させてしまう可能性がかなり期待できるのである。

 だからといって…



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