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シャイニーストッキング
第10章 絡まるストッキング4 和哉と美冴1
9 儚く、脆い時間
昨夜、僕は確実に男になった。
そんな大きな体験をしたのだ。
だから、男として、これで変わらない訳がないのである…
そしてこれからは、美冴さんとの新しい関係が始まっていくのだ。
二人の時間は動き出し、始まった…
その時は…
そう、確かに思っていたのだ。
しかし、その二人の時間は、儚く、脆い時間なのだとも、心の奥深くではなんとなく感じていたのである。
たから…
だからこそ…
次の日の今日、美冴さんに会いたかったのだ…
会って、彼女の昨夜と変わらぬ笑顔が見たかったのである…
そんなモヤモヤとした不思議な胸騒ぎを感じながら午後4時迄仕事をした。
そして着替えをして更衣室を出る。
「あっ…」
駐車場の端、一昨日と昨日と美冴さんと待ち合わせをしていた同じ場所に彼女のクルマが停まっていたのである。
ああ、美冴さんがいた…
僕を待ってくれている…
僕はその予想もしなかったこの事実に心が震えてしまう。
「和哉くんお疲れさま…」
にこやかな、美しい笑みでそう言ってきた。
「み、美冴さん、何で…」
僕はドキドキしてしまっていたのだ。
「今夜、隣町で花火大会があるじゃない、一緒に行こうと思って…」
「は、花火大会…」
「それとも、何か他に予定あるの…」
「いや、ないです…行きます、行きたいです」
僕に予定、用事などある訳がない、いや、例えあっても美冴さんを最優先するに決まっているのだ。
僕はクルマに乗った。
不思議な胸騒ぎなど、あっという間に消えてしまう。
あの頃…
あの時は…
まだまだ二人の時間は続いていたのに…
あの夏体験した鮮烈な思いや、あの時の出来事は5年後の今でも鮮明に記憶している、いや、忘れることなんて出来やしない。
今こうしているのもあの頃からの流れの、あの時から始まった二人の濃密な時間の延長のはずなのだから…
そして、これから先への流れの延長へと繋がり続いて行くのだと思っていたのだ。
そう、あの時は…
あの夏は…
だが、儚く、脆い時間だったのだ…
昨夜、僕は確実に男になった。
そんな大きな体験をしたのだ。
だから、男として、これで変わらない訳がないのである…
そしてこれからは、美冴さんとの新しい関係が始まっていくのだ。
二人の時間は動き出し、始まった…
その時は…
そう、確かに思っていたのだ。
しかし、その二人の時間は、儚く、脆い時間なのだとも、心の奥深くではなんとなく感じていたのである。
たから…
だからこそ…
次の日の今日、美冴さんに会いたかったのだ…
会って、彼女の昨夜と変わらぬ笑顔が見たかったのである…
そんなモヤモヤとした不思議な胸騒ぎを感じながら午後4時迄仕事をした。
そして着替えをして更衣室を出る。
「あっ…」
駐車場の端、一昨日と昨日と美冴さんと待ち合わせをしていた同じ場所に彼女のクルマが停まっていたのである。
ああ、美冴さんがいた…
僕を待ってくれている…
僕はその予想もしなかったこの事実に心が震えてしまう。
「和哉くんお疲れさま…」
にこやかな、美しい笑みでそう言ってきた。
「み、美冴さん、何で…」
僕はドキドキしてしまっていたのだ。
「今夜、隣町で花火大会があるじゃない、一緒に行こうと思って…」
「は、花火大会…」
「それとも、何か他に予定あるの…」
「いや、ないです…行きます、行きたいです」
僕に予定、用事などある訳がない、いや、例えあっても美冴さんを最優先するに決まっているのだ。
僕はクルマに乗った。
不思議な胸騒ぎなど、あっという間に消えてしまう。
あの頃…
あの時は…
まだまだ二人の時間は続いていたのに…
あの夏体験した鮮烈な思いや、あの時の出来事は5年後の今でも鮮明に記憶している、いや、忘れることなんて出来やしない。
今こうしているのもあの頃からの流れの、あの時から始まった二人の濃密な時間の延長のはずなのだから…
そして、これから先への流れの延長へと繋がり続いて行くのだと思っていたのだ。
そう、あの時は…
あの夏は…
だが、儚く、脆い時間だったのだ…