パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第10章 絡まるストッキング4　　　　　　和哉と美冴1

　10　不思議な流れの悪戯

　和哉…

　あのファミレスに和哉がいた…
　
　しかも、昔の、あの時と同じチェーンのファミレスだ…

　ドキドキドキドキドキドキドキドキ…

　なんで…

　なぜ…

　なぜ、和哉がいたの…

　あっ、そうか…

　そうか、大学生か…

　もう大学生なのか…

　いや、あれから５年だ…

　大学４年なのか…

　ドキドキドキドキドキドキドキドキ…

　えっ…
　
　まさか、駒沢大学なのか…

　わたしは突然の和哉の出現に、慌てて、動揺し、狼狽えてしまっていた。

　そうか…

　そうなのか…

　だから、同じファミレスなのか…

　駒沢大学近くの昔と同じチェーンのファミレス…

　そういうことなのか…

　それは、未だにわたしを探していた、いや、探している、というメッセージなのだ。

　いつか、きっと、このファミレスに来るかもしれない…

　やみくもに探すよりは確率は少しある…

　藁にもすがる思いという訳なのか…

　それには納得は出来たのだ、もし、わたしが逆の立場であったならば、きっと同じようにしていた…だろうと思われたから。

　だが…

　だけど…

　なぜに…

　なぜに今、和哉なのか…

　なぜ和哉の出現なのか…

　なにかの…

　なにかの、不思議な…

　不思議な悪戯なのか…

　わたしは何かの見えない不思議な力の流れを感じてしまい、狼狽えてしまう。
　
　だとすると…

　だとすると、この和哉との再会には何かの意味があるに違いない…

　それは…

　その意味は何なんだろう…

　そして再び、落ち着いていた筈の自律神経が激しく疼き始めてくる。

　ドキドキドキドキドキドキドキドキ…

　ああ、ヤバいかも…

　ああ…

　なんて夜なんだ…

　わたしはなんとか自宅に戻り、慌ててベッドに潜り込む。

　とりあえず、とりあえず、ベッドの、布団の中に潜るしかない…

　落ち着くのを待つしかない…

　自律神経の暴走という嵐が…

　嵐が過ぎ去るのを…

　待つしかない…

　今となっては待つしかないのだ…


　そしてこの嵐が吹き荒れ、渦を作る…

　そのなにかの渦が…

　そのなにか不思議な流れが、ぐるぐると渦を巻き始めてきているような気がしていた…

　ああ、和哉…

　ドキドキドキドキドキドキドキドキ…