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シャイニーストッキング
第10章 絡まるストッキング4 和哉と美冴1
15 5年前、あれから…(1)
「和哉くんお疲れさま」
次の日わたしはファミレスの駐車場で和哉のバイト終わりを待っていた。
そして午後4時、バイトを終えた和哉がわたしのクルマを見つけ、小走りで駆け寄ってきたのだ。
その駆け寄ってくる姿がわたしには、尻尾を振りながら嬉しそうに走ってくる子犬のように見えてしまう。
ああ、かわいいわ…
思わずキュンとしてしまった。
そしてドアに駆け寄ってくる。
「み、美冴さん、何で…」
嬉しそうな笑みである。
「今夜、隣町で花火大会があるじゃない、それに一緒に行こうと思って…」
「は、花火大会…」
「それとも、何か他に予定あるの…」
「いや、ないです…行きます、行きたいです」
そう言って和哉はクルマに乗った。
本当はこの花火大会は旦那と一緒に毎年行っていたのであった、だが、今の、全く会話のない家庭内別居では行くはずもなかったのだ。
だから、旦那には構わずに和哉を誘い、一緒に行く事にしたのである。
わたしはクルマを軽快に走らせた。
この地方都市に旦那の転勤で来るまではペーパードライバーであったのだが、地方ではクルマがないととても生活ができないのである、だから、わたしはそのお陰でかなり運転が上手になったのだ。
「あれ、美冴さん、花火大会に行くんですよね…」
すると和哉が、方角が違うことに気付き、訊いてきた。
「うん、花火大会よ、でも河原じゃなくて、あそこに…」
わたしは運転しながら目の前に近づいてきている山を指差したのだ。
「あの山から見ようと思って…」
その指先には標高約350メートルの地元では山桜、アジサイ等四季折々の花が咲き、頂上付近には約600年の歴史がある神社があり、そしてこの地方都市を約180度見渡せる展望駐車場があるのだ。
そしてその駐車場から見下ろす花火がまた美しいのである、また、その駐車場は夜景の美しさからカップルの聖地ともなっている有名な場所でもあった。
だが、どうやら運転免許もない、ましてや高校生の和哉には未知の世界であるらしい。
駐車場に午後5時前には到着し、既に混雑していたのだが、奇跡的にクルマの中から花火を望める場所に停められた。
「いい場所に停められたわ」
わたしは素直に喜んだ。
周りのクルマもカップルばかりである…
「和哉くんお疲れさま」
次の日わたしはファミレスの駐車場で和哉のバイト終わりを待っていた。
そして午後4時、バイトを終えた和哉がわたしのクルマを見つけ、小走りで駆け寄ってきたのだ。
その駆け寄ってくる姿がわたしには、尻尾を振りながら嬉しそうに走ってくる子犬のように見えてしまう。
ああ、かわいいわ…
思わずキュンとしてしまった。
そしてドアに駆け寄ってくる。
「み、美冴さん、何で…」
嬉しそうな笑みである。
「今夜、隣町で花火大会があるじゃない、それに一緒に行こうと思って…」
「は、花火大会…」
「それとも、何か他に予定あるの…」
「いや、ないです…行きます、行きたいです」
そう言って和哉はクルマに乗った。
本当はこの花火大会は旦那と一緒に毎年行っていたのであった、だが、今の、全く会話のない家庭内別居では行くはずもなかったのだ。
だから、旦那には構わずに和哉を誘い、一緒に行く事にしたのである。
わたしはクルマを軽快に走らせた。
この地方都市に旦那の転勤で来るまではペーパードライバーであったのだが、地方ではクルマがないととても生活ができないのである、だから、わたしはそのお陰でかなり運転が上手になったのだ。
「あれ、美冴さん、花火大会に行くんですよね…」
すると和哉が、方角が違うことに気付き、訊いてきた。
「うん、花火大会よ、でも河原じゃなくて、あそこに…」
わたしは運転しながら目の前に近づいてきている山を指差したのだ。
「あの山から見ようと思って…」
その指先には標高約350メートルの地元では山桜、アジサイ等四季折々の花が咲き、頂上付近には約600年の歴史がある神社があり、そしてこの地方都市を約180度見渡せる展望駐車場があるのだ。
そしてその駐車場から見下ろす花火がまた美しいのである、また、その駐車場は夜景の美しさからカップルの聖地ともなっている有名な場所でもあった。
だが、どうやら運転免許もない、ましてや高校生の和哉には未知の世界であるらしい。
駐車場に午後5時前には到着し、既に混雑していたのだが、奇跡的にクルマの中から花火を望める場所に停められた。
「いい場所に停められたわ」
わたしは素直に喜んだ。
周りのクルマもカップルばかりである…