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シャイニーストッキング
第10章 絡まるストッキング4      和哉と美冴1
 16 5年前、あれから…(2)

「いい場所に停められたわ」
 わたしは素直に喜んだ。
 周りのクルマもカップルばかりである、そして和哉はその周りを見渡して少しキョドッていた。

「うわ、カップルだらけだ…」
 本当にまだ子供なのだ。
 わたしはそう想いながら、新ためて和哉を眺めてみる。

 身長は160センチのわたしから考えると多分175センチ辺りであろうか…

 痩せ過ぎず、だが筋肉もそこまではない、確か中学ではバスケット部だったと云っていた…

 顔もニキビはほとんど見当たらず、すっきりとした、本当に当たり障りのない、ごく普通の顔であるが、くっきりとした二重目蓋が可愛くわたしには感じる…

 ただ顔付きがこの3日間で急に大人びた表情になった感じがする…

 バイト初めの頃は本当に子供に、少年て感じに見えていたのだが、こうしてみると性の刺激とは凄いモノなのだろう…と、わたしは和哉のこの3日間の変わり方を見ていて驚いていたのである。

「え、何か顔に付いてますか…」
 和哉はそんなわたしの視線に気付き訊いてきた。

「ううん、ただ和哉くんを見てただけ…」

「ええ、やめてくださいよ、恥ずかしいですよ」

「だってぇ、和哉くんだっていつもわたしを見つめてくるじゃない」
 わたしはそう返す。

「いつもいやらしい目で見てくるよね…」
 そう付け加える。

「あ、ま、は、はい…」
 恥ずかしそうに下を向く。
 そしてそのままチラっとわたしの脚を、ストッキング脚を見てきたのだ。

「ほらぁ、今だって、わたしの脚を…」
「あ、す、すいません、ただ…」
「ただ…なに…」

「いつも綺麗だなって…」
 和哉は恥ずかしそうな顔でそう云ってきたのだ。
 その言葉にわたしの心は震えてしまう。
 単純に嬉しかった。

 もう和哉、かわいいんだから…
 周りに誰もいなかったのなら、思わず抱きしめてキスしたいところであった。

 ヒュー、ドドーン、パラパラ…

 その時、目の前に広がる夜景の先に、綺麗な花火が打ち上がり、上空は花火の花が咲いたのだ。

「ああ、綺麗…」
 いつの間にかに、すっかり周りは暗くなり、花火大会が始まったのである。

「うわぁ、きれい…」
「はい…」
 次々と花火が打ち上がる。

 本当にきれいであった…
 




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