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シャイニーストッキング
第10章 絡まるストッキング4      和哉と美冴1
 17 5年前、あれから…(3)

「ああ、綺麗…」
 花火大会が始まった。

「うわぁ、きれい…」
「はい…」
 次々と花火が打ち上がる。

 本当にきれいであった。
 目の前に打ち上がる花火を下から見上げるのも美しいのだが、約10キロ先の中空に打ち上がる花火を、標高約350メートルの高さから見下ろす花火もまた美しかった。
 思わず胸が昂ぶってしまう。

 やはり来てよかった…

 わたしは嫌な事など忘れてしまい、目の前の花火に夢中になっていた。

 あっ…
 その時である。
 隣の和哉の手がわたしの手に触れてきたのだ。

 ドキッ…

 不意を突かれてしまったのでドキッとしてしまう。
 そして指を絡めてきた。

 ドキ、ドキドキ…

 なぜだろう、既に昨夜、一昨夜と和哉とは抱き合い、愛し合い、互いを貪り合ったのに、この手と指の絡まりに胸がドキドキと昂ぶってくるのである。

 ああ…

 ドキドキ、ドキドキ…

 しかしわたし達二人の視線は、目の前の花火の夜景を固まったように見つめていた。
 そして和哉の指先が、わたしの指に絡まり、まるでその指先を愛撫するかのように絡まり付いてくるのである。

 ドキドキ、ドキドキ…

 ズキズキ、ズキズキ…

 そしてわたしは疼き始めてしまうのだ。

 ああ、なんで…
 わたしはこの胸の昂ぶりと、疼きに戸惑いを感じてしまう。

 隣のクルマのカップルが抱き合いながら、キスをしていく様子がシルエットで感じられた。

 ドキドキ、ドキドキ…

 ズキズキ、ズキズキ…

 すると和哉の指がわたしの手を離れ、左脚の太腿に触れてきたのだ。

 あっ…

 わたしはビクッと脚を震わせる。
 そして和哉の手の平が太腿を撫でてきた。

 今夜のわたしは薄いコットンのフレアのスカートを履いていた、だから、和哉の手の平の感触や、熱い体温をはっきりと感じられる。 

 ああっ…

 なんと和哉は太腿を大胆にまさぐり、そして膝丈のスカートの裾を手繰り寄せ、その隙間から手を入れてきたのだ。

 あんっ…

 なんて大胆なの…

 わたしはこの和哉の大胆な手の動きに驚いてしまう。
 僅か2日なのだ、僅かに2日の体験で、男の子はこんなにも大胆に変わり、そしてこんなにもあっという間に男へと変貌してしまうものなのか。

 わたしは驚いてしまう…



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