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シャイニーストッキング
第10章 絡まるストッキング4      和哉と美冴1
 18 5年前、あれから…(4)

 僅か2日の体験で、男の子はこんなにも大胆に変わり、そしてこんなにもあっという間に男へと変貌してしまうものなのか。

 わたしは驚いてしまっていた。

 ああ…

 和哉のスカートの中に入り込んだ指先が、ストッキング脚の太腿を、そのストッキングのナイロン繊維の感触を愉しむかのようにゆっくりと撫で回している。
 そして徐々に、ゆっくりと上に、股間部分へと移動してきていた。

 すると、その指先の動きがピタリと止まったのだ。

 わたしは今夜、パンティストッキングではなく、太腿の部分にシリコンストッパーが付き太腿で留まる、ガーターレスなストッキングを穿いてきていたのだ。
 だから和哉の指先がそのストッキングと生脚の別れ目に触れ、一瞬戸惑ったのだろうと思われた。

 多分、和哉の脳裏にはこんなガーターレスストッキングの存在は無かったのだろう。

 わたしはそもそもが今夜、ストッキングを穿いてこないつもりでいたのだ。 

 だが、わたしと和哉はストッキングが縁で結ばれたのである…

 そしてその和哉のストッキングフェチという嗜好がきっかけなのだ。
 だから、わたしと和哉の間にはこのストッキングという存在は必要不可欠、無くてはならないモノなのである。
 わたしはそう想い、このストッキングを穿いてきたのだ。

 するとその戸惑いの指先が再び動き始め、生脚の肌を這いながら股間に近づいてきた。

「あっ、んっ…」
 わたしはビクッと脚を震わせ、そこで初めて声を漏らしてしまい、この車内の無言の緊張を破ってしまう。
 そして思わず和哉を見た。

「み、美冴さん…」
 すると和哉も、そんな感極まった声で囁き、唇を寄せてきたのだ。

 ああ…

 わたし達は互いに吸い寄せられるようにキスをする。

 心が蕩けてしまいそうだ…

 そしてわたしの股間もいつの間にかに蕩け始め、濡れていた。

 花火の夜景に…

 周りのカップルだらけという安心感に…

 そしてクルマという密室の雰囲気に…

 わたしと和哉は蕩けてしまう…

 わたし達は夢中に互いの唇を貪り合っていく。

 ああ…

 なんで、いつの間に…

 こんなにキスが上手に…

 なったの…


 花火の音が遠くにこだましていた。


 そして真夏の夜の夢は再び始まる…


 



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