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シャイニーストッキング
第10章 絡まるストッキング4      和哉と美冴1
 32 5年前、あれから…(18)

 それを昨夜から今夜に掛けてのこの和哉を見ていて、まじまじと感じてしまった。

 まだこんな子供みたいのに…

 そんな想いで見つめていると、まるでそんなわたしの視線を感じたかのように和哉がふと、目を覚ます。

「あっ……
   美冴さん…」
 そう呟き、目を開く。 

 あ、かわいい…
 わたしはなぜかときめいてしまう。

「あ、寝ちゃったのか…」

「うん、帰ろうか…」
 時計を確認すると午後11時を過ぎていた。

「お家、大丈夫なの…」

「あ、はい、大丈夫です、それに夏休みだから…」
 
 そうか、夏休みか…

 高校生だもんね…

 わたしはその夏休みという単語に、一気に現実に引き戻され、そして完全に覚醒した。

「ああ、でも、帰りたくないなぁ…」

「ダメよ、帰らないと…」

「うん…」
 
「あっ…」
 すると和哉は不意にわたしの後ろに周り、抱き付いてきたのだ。

「美冴さん…」
 そう耳元で囁いてくる。

「ああん…」
 
 ああ、もお…

 わたしはそんな和哉の動きにドキッとして、心を揺らせてしまったのだ。
 それはまるで大人の男の、別れ際の愛情表現であったのである。

 ああ、やはり…

 やはり、和哉は…

 瞬く間に大人の男へと変貌を…

 いや、進化…

 そう進化の過程なのだ…
 と、わたしはそう感じていた。

「明日も、逢いたいです…」
 和哉はすっかり、しっかりと後ろから抱き締めながら、わたしにそう囁いてきたのである。
 それは、まるで、大人の男に口説かれているような錯覚に、わたしは陥ってしまった。
 そしてそんな和哉の顔つきは、さっきまでの寝ていた少年の顔ではなく、大人の男の顔であったのだ。

 一瞬で少年から大人に変わり、そしてまた少年の顔に戻っていく、そんなギャップの差の激しさにわたしの心はまた更に揺れてしまっていたのである…

「わたしも…」
 わたしも、明日も逢いたい…
 そう呟いた。

「えっ、マジですか…」
 嬉しいそうに和哉は言ってきた。

「うん…」
 わたしは頷く。

「でも、明日もバイトなんだよなぁ…」

「うん、また、終わり頃に迎えにいくわ」

「いやぁ、嬉しいなぁ」
 そう言いながらわたしにキスをしてくるのである。

 それはまるで恋人同士の会話のようであった…


 
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