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シャイニーストッキング
第10章 絡まるストッキング4      和哉と美冴1
 128 1997年8月8日金曜日午前3時

 わたしは和哉の5年間という強い再会の
 強い切望と、愛の想いに…
 引き寄せられての再会なのであると思われた。

 恐らく和哉自身の中では
 わたしに対する想いや、あの禁断の時間や、過ごした濃密な時間が…
 きっと、まだまだ、続いているのだろう。

 だから和哉のそんな心の切望の想いの再会なのであろう…

 そんな要因の流れによる心の衝撃により、この不安定な自律神経がまた暴走し始まってしまった。
 だがぬるめのシャワーを浴び、そしてこの自慰行為をし、なんとか少しは自律神経の暴走の激しいザワザワという動悸が落ち着いてきていた。
 しかし突然の和哉との再会による胸の騒めきは、まだ落ち着いてはいなかった。
 だが、明日も仕事があるのだ。
 そして時計は午前3時になろうとしている。

 早く寝なくては… 

 とりあえず仕事は明日までで、明後日からはお盆休みの9連休に入るのだ。
 そしてまた明日は
『新規事業準備室』の正式な発表の日であり、記念すべきスタートの日でもある。

 こんなコンディションではいけない…

 だが、色々な事がこの約一週間で本当に起こり過ぎたのだ。

 突然の『黒い女』からの覚醒…

 大原浩一本部長との秘密と、秘蜜の逢瀬…

 派遣社員から正社員雇用…

 仕事への目覚め…

 抑揚と希望…

 佐々木ゆかり部長との新たなる関係…

 武石健太という存在の意義と意味…

 そして、なんといってもダメ押し的な
 和哉との再会…
 心が追いついてこない。
 だが、もうこの現実からは逃げられないし、逃げたくもない。

 とりあえずなんとか明日を乗り越えて、そしてお盆休みでリセットし、リフレッシュをすればこの先なんとかなるのではないのか…

 まずは明日だ…
 わたしは興奮と、それによる昂ぶりで、とても眠れそうになかった。

 これから起こるであろう新たなる希望…
 そして新たな日々…
 過去から現在、そして未来へと続く不思議なうねりの渦…
 それらがザワザワと騒めき、昂ぶってくるのである。
 だかなんとなくだが、ついこの前までのような絶望感はなかった。

 逆に、明るい未来への扉が開いたような気がしていたのである…


  第10章 絡まるストッキング4  
      和哉と美冴
        完



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