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シャイニーストッキング
第11章 絡まるストッキング5 和哉と健太

7 お盆休みの悩み
「健太はさぁ、お盆休み予定あんの?」
ゆかり姫が帰りのタクシーの中で突然訊いてきた。
「えっ、なんか誘ってくれんですか」
「ばぁか、違うわよ、それにわたし前半仕事だし…」
「えっ、そうなんですかぁ」
訊けばコールセンター部の損害保険部門は無休だから、社員は当番らしいのだ。
「それに例のテレビ局の仕事の打ち合わせもあるし…さ」
「なるほど…」
「だから今回は待機って事にして、都内にはいるつもりなの」
「俺は…一応、予約はしてあるんですが…」
そうなのである、蒼井美冴さんと知り合う以前の約半年前位から遊んでいるバツイチ30歳の彼女と二泊三日の京都旅行を予約してあるのだ。
これが今、お盆休みを目の前に控えていて悩んでいる大きな問題の一つなのである。
行くべきか、キャンセルするべきか…
あまりにも速く予想外に美冴さんと仲良くなれてしまったので、こっちの彼女の事が後手になってしまっていたのであったのだ。
ずるいようであるが、俺の平和主義的な性格上、修羅場的に別れたくはないのである。
勿論、どちらかを選べと云われるならば迷わずに美冴さんを選択するのであるし、決して二股を掛けようとも思ってはなく、きれいに別れたいだけなのである。
だが、美冴さんとの関係が予想外にスムーズに速い展開で進んでしまったのと、仕事の忙しさもあったし、何よりもこの京都旅行は彼女が全て予約してくれたのであるから、今更、断れないのであった。
正に、全てが、自分の優柔不断さが悪いのである…
「ふぅん、どこ行くの」
なぜかゆかり姫には隠せない。
大学時代からの下僕的な癖がまだ抜け切れていないのだ。
「き、京都っす…」
「へぇ、京都ぉ、いいなぁ…」
「え、あ、まあ…」
「わたしさぁ、海外ばかり行っててさぁ、意外に国内旅行って殆ど行ってないのよねぇ…」
「あ、はぁ…」
「しかも国内はさぁ、ダイビングスポットばっかりでさぁ、京都みたい、静かな、しっぽりとなんてさぁ…」
なんかゆかり姫は機嫌が良さそうであった。
「誰と行くのよっ」
「えっ、あ…」
「まさか、美冴さんじゃないわよねっ」
「えっ、あ、いや、違いますよっ」
「ま、それはそうか…」
やはり、ゆかり姫には全てお見通しか…
「健太はさぁ、お盆休み予定あんの?」
ゆかり姫が帰りのタクシーの中で突然訊いてきた。
「えっ、なんか誘ってくれんですか」
「ばぁか、違うわよ、それにわたし前半仕事だし…」
「えっ、そうなんですかぁ」
訊けばコールセンター部の損害保険部門は無休だから、社員は当番らしいのだ。
「それに例のテレビ局の仕事の打ち合わせもあるし…さ」
「なるほど…」
「だから今回は待機って事にして、都内にはいるつもりなの」
「俺は…一応、予約はしてあるんですが…」
そうなのである、蒼井美冴さんと知り合う以前の約半年前位から遊んでいるバツイチ30歳の彼女と二泊三日の京都旅行を予約してあるのだ。
これが今、お盆休みを目の前に控えていて悩んでいる大きな問題の一つなのである。
行くべきか、キャンセルするべきか…
あまりにも速く予想外に美冴さんと仲良くなれてしまったので、こっちの彼女の事が後手になってしまっていたのであったのだ。
ずるいようであるが、俺の平和主義的な性格上、修羅場的に別れたくはないのである。
勿論、どちらかを選べと云われるならば迷わずに美冴さんを選択するのであるし、決して二股を掛けようとも思ってはなく、きれいに別れたいだけなのである。
だが、美冴さんとの関係が予想外にスムーズに速い展開で進んでしまったのと、仕事の忙しさもあったし、何よりもこの京都旅行は彼女が全て予約してくれたのであるから、今更、断れないのであった。
正に、全てが、自分の優柔不断さが悪いのである…
「ふぅん、どこ行くの」
なぜかゆかり姫には隠せない。
大学時代からの下僕的な癖がまだ抜け切れていないのだ。
「き、京都っす…」
「へぇ、京都ぉ、いいなぁ…」
「え、あ、まあ…」
「わたしさぁ、海外ばかり行っててさぁ、意外に国内旅行って殆ど行ってないのよねぇ…」
「あ、はぁ…」
「しかも国内はさぁ、ダイビングスポットばっかりでさぁ、京都みたい、静かな、しっぽりとなんてさぁ…」
なんかゆかり姫は機嫌が良さそうであった。
「誰と行くのよっ」
「えっ、あ…」
「まさか、美冴さんじゃないわよねっ」
「えっ、あ、いや、違いますよっ」
「ま、それはそうか…」
やはり、ゆかり姫には全てお見通しか…

