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シャイニーストッキング
第2章 黒いストッキングの女1
 42 心の叫び

 部長はただ黒い彼女のあの美しい艶やかなストッキング脚を見ているだけなのだ。
 ただそれだけのことにわたしは嫉妬心を感じてしまい、その目を自分に惹こうとああまで淫れてしまった。

 なんてバカな…

 そんな嫉妬心を持つ程に部長を、大原浩一という男を愛しているということなのか。

 そうなのか、でも今までこうまで男を愛したことなどないからわたしにはわからない…

 「あぁぁ…」
 彼の目に見つめられ、彼の目を見つめながらなんとかここまで考えたのだが、続いていた彼の指先の快感を耐えているわたしには限界がきた。

 ああ、ヤバい、もうダメ、イッちゃいそう…

 そう目で訴え、カウンターの下の彼の手を強く握る。
 さすがにわたしを見つめ続けている彼にも伝わったようで、
 「酔ったのか、大丈夫か」 
 「ん……」
 ここは彼の常連のバーである、このカウンターの下でのこんな行為はバレるわけにはいかないのだ。

 あぁぁ…
 
 そしてなんとか立ち上がり、肩を抱かれながら部屋へと通じるエレベーターへ歩いていく。

 「はやく、はやく抱いて…」
 すっかり子宮の疼きに思考を支配されてしまったわたしは、エレベーターに乗り込むなり彼に抱きつき、唇を貪る。

 「はぁぁ……」
 もうキスだけでイキそうである、カラダの力が抜けて立っているのも精一杯であった。
 そして、ようやく今日のランチのイタリアンレストランからの自分の淫らな欲情とザワザワと心を揺らし、霧のようにモヤモヤとわたしの思考を覆っていた想いの源がわかったから気持ちは少し軽くなった。

 「はやく抱いて…」

 そうなのだ、あとは、部長の、大原浩一の、このいやらしい目を、わたしだけに向かせるだけだ…

 わたし達は部屋に入るなりお互いの服を脱ぎ捨て、ベッドへと倒れこんだ。
 今のわたし達には前戯などは必要ない、彼は上になるなりわたしの両脚を広げ、挿入れてきた。

 「あっ、あぁんんっ」
 彼の肉がカラダを貫くような快感を感じ、瞬く間に子宮の奥から絶頂の、エクスタシーの波が沸き起こってくる。

 「ああっ、んんっ、ダメェっ、こ、浩一さぁんっ、イ、イッちゃうぅぅ………」
 全身が激しく痙攣のように震え、両脚で彼を離さまいと締め付けた。

 あぁ、わたしを見て、わたしだけを見てぇ…

 そう心が叫んでいた。


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