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シャイニーストッキング
第11章 絡まるストッキング5      和哉と健太
 60 真実(まみ)⑦

 もう一人の僕が囁いてきてくるのだ。

 いつまでも真実、彼女に甘えているな…

 もっと、もっと、心の底から、心の芯から真実を愛せ…
 と、囁いてくる。

 もっと真実を愛せ…

 慈しめ…

 そうなのである、このしたくても決してできなかった、そして五年ぶりの、憧れの

 ヒール脱ぎたての、ストッキング脚の爪先しゃぶり…

 ここまでさせてくれる真実に、何の物足らなさを感じているのだ。

 ただの我が儘なのだ…

「はぁぁん、かずやぁ、ああ…」
 心の中でこんな逡巡の、自分との押し問答を繰り返していたら、益々、真実は喘いできていた。

 そして、不意に、もう片方の彼女の脚が、右脚がスッと動いてきたのである。

 あっ、えっ…

 もう片方の右脚の爪先が僕の目の前に迫り、そして、鼻先辺りに触れてきたのである。

 あっ、そ、そんなっ…

 普通の、ノーマルな男だったらヒールを脱いだばかりのストッキングの爪先を顔に、それも、鼻先辺りに押し付けてくる、そんな行為に怒る、いや、怒るだろうが、こんな、変態なストッキング脚フェチの僕には歓喜な、愉悦な、喜悦な、感動的な行為であるのだ。

 もちろん僕はその真実の右脚のストッキング脚は爪先を除ける筈もなく、嬉々として受け入れる。

「ふっ、和哉って…やっぱり変態…」
 真実が妖しい、妖艶な笑みを浮かべて、そう呟いてきたのである。
 
 ああ、ま、真実、そんなぁ…

 その真実の顔は、少し幼さが滲み出るようなクリッとした大きな目を濡れた欲情の色に輝かせ、いつものような二十歳の顔ではない、艶やかな色気のある、妖しい、妖艶な顔をして、そう呟いてきたのだ。

 ま、真実ぃ…

 その妖艶な彼女の顔を見た瞬間に、さっきまで色々と囁いてきていたもう一人の僕の存在などどこかに吹き飛び、消えてしまい、すっかりとオスの、そしてフェチの思考が脳裏を支配してきたのである。

「ふふ…変態…」
 その呟きが僕の衝動のスイッチを押したのだ。

「ま、まみっ…」

 僕はしゃぶっていた爪先を一旦唇から離し、真っ赤なワンピースのスカートの中に頭を突っ込んでいった…

 




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