パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第11章 絡まるストッキング5　　　　　　和哉と健太

　77　心の整理

　今朝…

　今、朝に抱かれて健太とわたしは心とカラダがひとつになった感じがしていた。

「健太ぁ…」
　そんな想いを自覚をし、感極まってしまい、唇を求めて顔を向ける。

「み、みさえさん…」
　そしておそらく彼にもこの想いが同調し、伝わったのだろう、わたしの名前を呼びながら唇を受けてくれる。

　あぁ…

　唇が触れた瞬間に熱い彼の想いが伝わり、流れ込んできた。

　あぁ、わたしは…

　健太に、彼に愛されている…

　そしてわたしも健太を完全に愛してしまった…


「ね、ねぇ…」
　必死な想いで唇を離し囁いた。

「あ、はい…」

「コーヒー…飲もうよ…」


「あ、うん…」

　このまま健太に抱き締められていたら、あまりにも強く感じてくるこの心の快感に動けなくなってしまう気がしてきていたのであった。
　そして、この快感の中に一日中潜り込み、沈み込み、漂っていたくなってしまう衝動が湧き起こってきたのである。

　もちろん今日から連休であるし、これといった予定はないからそれでも構わないともいえるのではあるが、さすがにまだそれは無いかな…
　と、想い、必死で心の抵抗をしたのだ。

　とりあえずコーヒーを飲めば昂ぶりも少し落ち着いてくれるだろう…

　わたしは一度心を落ち着かせ、この昂ぶりの整理をしたかった。

　なぜならば…
　生活も…
　仕事も…
　この恋愛感情も…
　そして『黒い女』からの覚醒も…
　あまりにも急な、急激な速さの展開なのであるから。

　だから…
　一度心を落ち着かせ、整理整頓しなくては、また、再び自律神経が暴走し始めてしまうような気になってしまっていたのである。

　大丈夫、この健太は、わたしからは逃げない、離れないのだから…

　わたしは…
　そう心に言い効かせていた。