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胡蝶の夢
第3章 深淵

「こんなに固くして、“嫌だ“も“やめろ“も無いもんだな…」
そう言って頭冠を愛撫する。
「っ……、うぅ……」
痛みでしか無かったものがじんわりと溶けるように消え、甘い疼きにすり代わっていく。
達する前のギリギリを黒崎は何度も弄んだ。
「くぅっ…、ふぁっ……」
「ほら、“きもちいい“って言ってみろよ」
「んんっー、あぁっ…」
言葉を紡ぐ事が出来ない。
自分の口から漏れたとは信じられない様な声が溢れるだけだ。
クチュ…クチュ…
自身の滴りによって滑り、感度は増すばかり。
快感に意識を呑まれそうだ。
真っ白になる。
黒崎は悪魔だ。
どう凌辱すれば一番僕がこたえるかを知っている。
知っていてあえてそうする。
加虐は肉体から精神へと移った。
痛みに悲鳴をあげるよりも、快感に喘ぐ声の方が僕の心を壊すと知っているのだ。
声をあげ、ゾクリと体を振るわす度に自分のあさましさに苛まれるように…。
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