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社内の推しメン先輩は、なぜか私のことが好きらしい。
第3章 今更気付いてももう遅い

 ───恋愛なんて、したい子だけがすればいい。それが私の持論。

 例えば誰からももてはやされるような可愛い子とか、モデル顔負けの美人さんとか、日々出会いを求めて合コンに足を運ぶOLとか。そんな人達だけが一生懸命、自分の恋愛に励めばいい。女はいつになっても恋しなきゃ駄目だとか、彼氏がいないと負け組だとか、己の恋愛観を人に押し付けるのはただの迷惑行為だ。大体、そんな事を人に言われる筋合いもないわけで。
 今や時代は恋愛自由主義。結婚をしてもなお、家の外に恋人を作っている夫婦まで実在している。生涯独身を貫く女性も増えてきた。
 いつの頃からか結婚という概念が変わり、恋愛の定義や文化が変わり、『0日婚』『おひとりさま』なんて言葉まで生まれ始めている。恋愛や結婚が女の幸福なんて考えは、今となってはもう古い。
 恋人を作るも作らないも本人の自由だ。恋人がいないからといって、女の価値が下がるわけでもなければ失われるわけでもない。そして恥じることでもない。男に依存せず、自分の力で運命を切り開いていけるような、自立心を持った女性がスポットライトを浴びる時代へと変わりつつある。そんな女性の生き方に、理想を抱く人が増えてきた。
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