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社内の推しメン先輩は、なぜか私のことが好きらしい。
第3章 今更気付いてももう遅い
「すき……先輩が、好きなんです……」
 自分が今、何を口走っているかなんて判断すらできない。
 ただ眠くて。
 どうしようもなく眠くて。
 自然と目を閉じてしまう。
「待って……、そんなに好き好き言われたら、理性ふっ飛びそうになる……っ」
 切羽詰まったような低い声が、ぞくりと私の耳朶を打った。
 唐突に意識が浮上していく。心地よく広がっていたはずの眠気から、無理やり引き剥がされるような感覚。先輩の声音に、本能的に何かを感じ取ったのかもしれない。無理やり瞳をこじ開けると同時に、唇に柔らかいものが重ねられた───。





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