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それが運命の恋ならば
第10章 その薔薇の名前は 〜night rosegarden〜
開け放たれたフランス窓から、庭園の薔薇の香気がふわりと流れる。
…月明かりが、寝台に眠る紫織の透き通るような真珠色の肢体を更に輝かせていた…。
今宵は満月だ。
一糸纏わぬその白く貴い身体を、千晴は飽きもせず眺める。
…やっと、僕だけのものになった…。
思わず笑みが溢れる。
…初めて知った紫織の身体は、素晴らしかった。
肌は吸い付くようにしっとりと馴染み、その薔薇色の花陰は千晴を恥入るように受け入れ…やがて蠱惑的に締め付け、情熱の熱い花蜜を滴らせ、千晴を存分に酔わせた。
紫織は年を経た自分の身体に気遅れがあるようだったが、そんなことは全くなかった。
四十を超えているはずのその肌は瑞々しく張りがあり、柔らかく、その乳房は咲き染めたガブリエルのように優美で慎ましやかだった。
乳暈はまるで紅梅のように鮮やかで匂い立つようであった。
政彦との交わりは少なかったようだ。
紫織の性技はすべてぎこちなく、未熟なくらいだったが、そのことも千晴に無上の喜びを与えた。
紫織の千晴への一途な想いを感じ取れたからだ。
…何より、紫織とひとつになった時の高揚感と安堵感は、今までに誰とも得られたことのないものだった。
母のような…けれどやはり、母とは違う…紫織そのものの身体と心に優しく抱かれて、千晴は改めて感じたのだ。
「…やはり、紫織さんは僕の運命のひとだったのだ…」
…あの日、ガブリエルの白い薔薇の前で、千晴は初めてで、最後の恋をしたのだ。
その運命の美しいひとが今、清らな月明かりに照らされて無垢に眠っている。
長い睫毛を伏せ、静かに眠る美しく気高い貌は、さながら聖女のようだ。
千晴は微笑みながら、貌を近づける。
…紫織の甘く、微かに苦い花蜜のような薫りが纏わりつく。
「…愛しているよ、紫織さん。
…僕たちは永遠に一緒だ…」
…愛の言葉は薔薇の薫りの夜風に溶かされ、やがて恋人たちの甘い口づけとなるのだった…。
…月明かりが、寝台に眠る紫織の透き通るような真珠色の肢体を更に輝かせていた…。
今宵は満月だ。
一糸纏わぬその白く貴い身体を、千晴は飽きもせず眺める。
…やっと、僕だけのものになった…。
思わず笑みが溢れる。
…初めて知った紫織の身体は、素晴らしかった。
肌は吸い付くようにしっとりと馴染み、その薔薇色の花陰は千晴を恥入るように受け入れ…やがて蠱惑的に締め付け、情熱の熱い花蜜を滴らせ、千晴を存分に酔わせた。
紫織は年を経た自分の身体に気遅れがあるようだったが、そんなことは全くなかった。
四十を超えているはずのその肌は瑞々しく張りがあり、柔らかく、その乳房は咲き染めたガブリエルのように優美で慎ましやかだった。
乳暈はまるで紅梅のように鮮やかで匂い立つようであった。
政彦との交わりは少なかったようだ。
紫織の性技はすべてぎこちなく、未熟なくらいだったが、そのことも千晴に無上の喜びを与えた。
紫織の千晴への一途な想いを感じ取れたからだ。
…何より、紫織とひとつになった時の高揚感と安堵感は、今までに誰とも得られたことのないものだった。
母のような…けれどやはり、母とは違う…紫織そのものの身体と心に優しく抱かれて、千晴は改めて感じたのだ。
「…やはり、紫織さんは僕の運命のひとだったのだ…」
…あの日、ガブリエルの白い薔薇の前で、千晴は初めてで、最後の恋をしたのだ。
その運命の美しいひとが今、清らな月明かりに照らされて無垢に眠っている。
長い睫毛を伏せ、静かに眠る美しく気高い貌は、さながら聖女のようだ。
千晴は微笑みながら、貌を近づける。
…紫織の甘く、微かに苦い花蜜のような薫りが纏わりつく。
「…愛しているよ、紫織さん。
…僕たちは永遠に一緒だ…」
…愛の言葉は薔薇の薫りの夜風に溶かされ、やがて恋人たちの甘い口づけとなるのだった…。