この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
それが運命の恋ならば
第10章 その薔薇の名前は 〜night rosegarden〜
「…紫織さん…!」
千晴が熱く囁き、抱きすくめる。
自分から男を引き寄せ、口唇を奪う。
熱い舌を絡ませ合い、蜜のような唾液を交換し合う。
淫らな獣になって、愛し合う。

「…んんっ…あ…あぁ…」
甘い吐息が漏れる。

「…紫織さん…」
一糸纏わぬ男の熱く引き締まった筋肉質な身体が、ゆっくりと重なる。
その幸せな重さを、しっかりと受け止める。

…幸せだわ…。
涙が溢れるほどに…。

…けれど…

「…これは、罪だわ…」
性急に求めてくる男に優しく、諭すように囁く。

…別居しているとはいえ、自分は既婚者だ。
他の男と愛し合うことは、決して許されることではない。

千晴は真摯な眼差しで頷く。

「…分かっている…。
政彦兄さんには、どんなに詫びても詫びたりない。
…けれどもし、許されなくても構わない。
僕は、貴女を得られるなら、地獄に落ちてもいいんだ…」

千晴の手の甲にそっとキスをする。
「…貴方が地獄に落ちるなら、一緒に行くわ…」
透明な涙が、ゆっくりと千晴の手を濡らす。

「…紫織さん…!」

噛みつくような…それでいて癒しを与えるような口づけ…。
荒々しくすべてを奪い尽くし、燃やし尽くすような愛撫と抱擁…。
四肢を押し開かれ、熱い楔が穿たれる。
楔は、二人をひとつにする。
…どこまでが自分か、その境界線すら分からないほどに。
熱く燃え滾るような、楔だ。

「…ああっ…!」

…それは、紫織が初めて身に受ける愛の楔であった。
/349ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ