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秘匿の闇市〜Midnight〜
第8章 愛され少女の教育法
「ァッ……ああっ……」
「目新しい話題に付き合える、お茶の相手をご所望だとお聞きしていましたよ。それが、こんないやらしい話をご所望だったなんて……」
「そっ、そんなつもりじゃなかったァ──…っ、けどっ、ぁっあっ…………ハァンッ、そこっ……ぁっ、あっ、あ"あ"っっ……」
深夜のフリーマーケットを非難しながら、そこにいた観客達の感性に、御室は憧憬さえ覚えた風だ。
それから彼女は、あさひのような例は二度とないだろうと断言した。人間オークションに、十八歳未満の少女は滅多に出品されない。不遇な女達にいちいち同情していたら、いくら佳子でも懐がもたないというのが、彼女の理屈だ。
「…──なんて、小松原さんの気持ちのどれくらいが同情で、どれくらいが娯楽だったか。友人の私にも分からないわ」
「同じです。小松原さん自身も、よく分かっていないと思います」
「ま、衝動買いってそういうものよね。買った後悔より買わない後悔。それだって時と場合による……」
御室の中を泳いだばかりの彩月の利き手を、彼女がやんわり取り上げた。
ティッシュを数枚取った御室が、彩月の指から愛液を拭う。
「良人が出張から戻ってきてるの。昨夜も楽しんだから、舐めない方が良いわ」
「別に気にしませんけど。……怒られませんか?」
「バレないわ、小松原さんとは親友。良人も疑う理由がないし……」