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秘匿の闇市〜Midnight〜
第8章 愛され少女の教育法
「ところで、二回も道連れになってたじゃない。薬、結構飲んじゃった?」
「私もそんなに効かない体質みたいでしたので……」
「そう」
佳子が注射器を取り上げて、あさひのいる寝台の側に戻った。
「あさひ、懐かしいでしょう?これで貴女は、私なしではダメな身体になってしまった。恨むなら、彩月を恨みなさい。貴女が丸刈りになると言った途端、あの有り様。あさひが薬漬けになるより、目に見えて変わる方が黙認出来なかったんでしょうね」
「…………」
昼間から吊るされたままの手首が、痺れて感覚を失くしている。そこを撫でるように指を這わせながら、佳子が針をあさひの喉に近づけた。
「私はどうなっても構いません。もし彩月さんに同じようなことをされているなら、解放して下さい。……っつ……」
「確かに、半日近くもこの状態でいれば、血が通わなくなってしまうわ。でも大丈夫。貴女ほど無様な格好で吊るしてはいないから」
チクリ。
喉が小さな痛みを覚えた。途端に、液体の注入されていく感覚が、あさひの背筋を凍らせた。
「ぅっ…………あっ!」
ぷす…………
ちく…………
「ああっ!!ゃっ!!あ"ぁ"っ"!!」
針そのものの刺戟は大したことない。しかし直後に染み渡っていく熱いものが、あさひの身体に異変をもたらす。
腹を空かせた獣同然に、快楽を貪る日々を送った。それは食事をとるのと同様、睡眠を得るのと同様に、あさひにとって不可欠になる。気持ちの上では拒絶しても、一度媚薬を得た泉門は、疼いている間は快楽が、効き目が切れると、また投薬を望む。