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秘匿の闇市〜Midnight〜
第8章 愛され少女の教育法
パシッ…………
「ああっ!!」
佳子が竹棒を振り上げて、あさひの腰を叱咤した。
「美影、泥棒猫が気持ちよがっているわ。貴女にしては、まどろっこしいじゃない」
『多分、腕の負担の方が……彩月、昼間からこの状態ですし』
「だったら、玩具でも何でも使って。もし彩月があさひのために耐えているなら、私、悲しくてこの子を丸刈りにしてしまうかも知れない。美影のことは、信用している。私の持ち物を何度イかせたところで、信頼の回復に繋がりこそすれ、因縁なんてつけないわ」
佳子の脅迫めいた指示に、美影は抗えなかったし、彩月も堪えていたのをやめた。
あさひは天にも昇る心地の中で、次第に強まる振動音に震え上がって、時折混じる、喘ぎとは違う彩月の声に慄いた。
まもなくして、佳子が美影に何か指示して電話を切った。
目隠しを外されたあさひの目が、徐々に明かりに慣れていく。
ここは、やはり例の檻だ。格子の向こうに見渡せるのは、明るい客室。甚だしく冷たい空気が立ち込めて、風の音も感じない。それもあってか、美影が扉を開けた時、その音が異様に大きく耳に響いた。
「ご苦労様、美影。十五回もイかせるなんて、お陰であさひが愉快なことになるわ」
美影が佳子に差し出したのは、いつかあさひが夢中になったものの並んだ容器だ。