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蝶の標本〜もうひとつのトパーズ〜
第2章 アバンチュール
パーティーは、少し場違いな感じもした。

誘ってくれたミケーレはホストのようなものなので、
会釈を交わすのがやっとで、
常に誰かに囲まれていた。

私には知り合いも居ないし、
話が合いそうな人も居なかった。


シャンパングラスを手に、
ゆっくり展示されている作品を観て回っても、
たいして時間は掛からない。

慣れないピンヒールで脚も痛くなってしまって、
泣きそうになってしまう。


「帰ろうかな?」

そう思っていたら、
昼間、ミケーレと話をしていた関係者らしき男性が近づいてきて、

「奥で座ってお待ちいただきたいと、
ミケーレが申しております」と言った。


後ろについて行くと、
バックヤードのような小部屋に連れていかれた。

ソファがあったので、座らせて貰えて、
少しホッとした。

監視カメラのモニターもあったので、
その映像をぼんやり観ていたら、
少し疲れてしまって、ウトウトしてしまった。
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