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蝶の標本〜もうひとつのトパーズ〜
第3章 深まる愛と疑惑
退院後は、実家で暫く養生しながら、
子育てを始めることにしていた。
和仁さんは、実家に遠慮をしているのか、
それとも仕事が忙しいのか、
殆ど来てはくれなかった。
母も祖母も、
とても岳人さんのことを可愛がってくれるし、
母乳をあげる以外の育児は、
お手伝いさんも手伝ってくれるので、
私は殆どすることもなかった。
「マンションより、
この敷地の中にお家を建てて住んだら?
離れていると心配だわ」と母と祖母が強く言うので、
和仁さんと話を殆どしないまま、
別邸を建てて、そこに住むという流れになった。
3ヶ月ほどして和仁さんが私を迎えに来た時にその話をすると、
「えっ?」と絶句してしまった。
既に建設も始まっていたけど、
もう少し住めるようになる為には時間がかかるので、
ひとまずマンションに戻った。
でも、殆ど和仁さんは家に居ないし、
イライラしてしまって、岳人さんは泣くしで、
私はどうにかなりそうになって、
毎日のように実家に行くようになって、
マンションに帰るのも億劫になってしまった。
和仁さんが仕事を早めに終えた時だけ、
嫌々、一緒にマンションに戻るような状態だった。
子育てを始めることにしていた。
和仁さんは、実家に遠慮をしているのか、
それとも仕事が忙しいのか、
殆ど来てはくれなかった。
母も祖母も、
とても岳人さんのことを可愛がってくれるし、
母乳をあげる以外の育児は、
お手伝いさんも手伝ってくれるので、
私は殆どすることもなかった。
「マンションより、
この敷地の中にお家を建てて住んだら?
離れていると心配だわ」と母と祖母が強く言うので、
和仁さんと話を殆どしないまま、
別邸を建てて、そこに住むという流れになった。
3ヶ月ほどして和仁さんが私を迎えに来た時にその話をすると、
「えっ?」と絶句してしまった。
既に建設も始まっていたけど、
もう少し住めるようになる為には時間がかかるので、
ひとまずマンションに戻った。
でも、殆ど和仁さんは家に居ないし、
イライラしてしまって、岳人さんは泣くしで、
私はどうにかなりそうになって、
毎日のように実家に行くようになって、
マンションに帰るのも億劫になってしまった。
和仁さんが仕事を早めに終えた時だけ、
嫌々、一緒にマンションに戻るような状態だった。