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蝶の標本〜もうひとつのトパーズ〜
第5章 距離感
帰宅して寝室入ると、手当たり次第に周りの物を床に叩き付けて泣いた。

最初からあの娘と一緒になるつもりだったのね?
和仁さんもグルだったのね?

許せない。
許さないわ。


和仁さんが部屋に入って、
私を止めようと後ろから抱き締める。


「梨香子さん、どうしたの?」と静かに問い掛ける。


「岳人さんが…
岳人さんが他の女と一緒に居たの。
岳人さんは私のモノなのに。
酷いわ。
私には岳人さんしか居ないのに。
私、独りぼっちよ?」


「独りぼっちじゃないよ?
僕が居るでしょう?
僕じゃ、物足りないかもしれないけど…」


「えっ?」


「僕はずっと、
梨香子さんの隣に居たよ?
どんな時にも。
口下手で上手く言えなくて、
少し離れていたこともあったけど、
ずっとそばに居たよ?」と、
和仁さんは抱き締めながら泣いている。


「例え、ミケーレだっけ?
他のオトコと寝ていたとしても、
それは僕が梨香子さんを満足させてあげられなかったからだからと思ってた。
戻って来てくれたから、
それだけで良いと思った。
その後、子供が出来なかったのは、
僕のせいだったんだ。
ごめんよ。
でも…
岳人に対して男女のようなことをするのは、
絶対に許されないことだよ?
岳人は、ミケーレじゃないよ?
梨香子さんのことは、母親としか思ってない。
だから、岳人を苦しめるようなことをしてはいけない。
僕が梨香子さんをずっと愛し続けるから、
僕のことを見て?」


私は身体から力が抜けて行ってしまって、
立っていられなくなってしまった。


和仁さんは…
腰を痛めていて、辛そうな顔をしながら、
私を何とか、ベッドに運んでくれた。
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