この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
虐げられた新妻~秘密の書斎~
第1章 求愛
。。。。。。。。。。
今カレの有人は
波止場に車を停車させました。
『やっぱりこの男もカーセックスを望んでいるのかしら…』
男ってどうしてこうも
お金のかからないセックスをしたがるのかしら…
ラブホ代のお金なら私が出すからと言い出そうとして
美代子は周りを見て変に思った。
前カレの時と違って
波止場には数多くの車が駐車していたのです。
そして前方には
ブリッジが綺麗にライトアップされて
とても素敵なムードでした。
カーセックスが目的ではないの?
美代子が怪訝に思っていると、
有人は奥歯にものが引っ掛かったような声で
美代子に語り掛けました。
「俺…まだまだ安月給だけど
美代子を幸せにしてやりたいんだ
君がそばにいてくれると
俺はものすごく幸せな気持ちになれるんだよ」
そう言う有人を見つめて
「ふ~ん、だから何?」という
野暮なセリフを飲み込みました。
この素晴らしい夜景と
有人の口調…
いくら疎い美代子にしても
このシチュエーションが
何を物語ろうとしているのかピンときました。
有人はスーツの内ポケットをゴソゴソし始めて
リングケースを取り出しました。
そして美代子に向き直ると
リングケースを開いて
小粒のダイヤが煌めくリングを美代子に見せて
「結婚して欲しいんだ」と
掠れた声でプロポーズしたのです。