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虐げられた新妻~秘密の書斎~
第10章 操り人形
「昨夜、いい忘れた事があるんだが」
モーニングコーヒーを飲みながら
有人が唐突に話し始めた。
「はい、何でしょうか」
出張から帰ってきてから
やけに上機嫌の有人が少し不気味に感じたが
今までが異常であって
これが本来の有人なのかもしれないと思った。
「お前、ちゃんとディルドを使ってくれたようだね」
そんなことを朝から話題にするなんてと
美代子は辟易しながらも
「ええ、ディルドのお陰で寂しい思いをしないで済みました」と有人に話を合わせた。
「使い心地はどうだった?」
「ええ、とても気持ちよかったです」
ふう~ん…気持ちよかったねえ…
有人は二度三度と頷くと
「では、行ってくるよ」と出勤した。
有人を見送ってすぐに洋介からLINEが届いた。
『美代子と過ごした時間が忘れられない
今すぐにでも会いたい』
「うふふ…おバカさんね」
今すぐだなんて無理な相談に決まってるじゃない
そう思いながらも美代子は幸せだった。
この数日、満足がゆくセックスをしたせいか
とても肌艶がいい。
ファンデーションなしでも見苦しくなかった。
出勤して売場に立つと同僚の浅川さんから
「あら、今朝はやけにメイクがバッチリと決まってるじゃない」と誉められた。