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虐げられた新妻~秘密の書斎~
第10章 操り人形
突然の男の声に、
美代子は反射的に湯の中に入って胸と股間を隠した。
『なんで?どうして?』
美代子は脱衣場の小屋に飛んで逃げたかったが、
入り口の前に初老の男が二人、仁王立ちしていた。
タオルを持って入浴しなかったことを悔やんだ。
今、逃げたそうものなら素っ裸を男たちの目に晒さなくては行けない。
「お邪魔しますよ」
どうしようかと悩んでいるうちに
男たちは温泉に浸かって美代子たちと対面した。
「洋介、ここって…」
「ああ、秘湯と呼ばれる温泉は、
ほとんど混浴だよ」
そう言いながら洋介は
「ビデオ撮影してるんですけど
顔出しは大丈夫ですか?」と
初老の男二人にお伺いをたてた。
「えっ?そりゃあ、かまわないけど
アベックさんの邪魔しちゃ悪いな」
さっさと汗を流して次のところへ行きましょうやと
ハゲ頭の男がもう一人の連れの男に言った。
「いえいえ、せっかくお越しになったんだから
僕たちに気にせずに楽しんでください
良ければ彼女を挟んで温泉談話なんてどうですか?その方が僕たちも記念になりますし」
せっかく早く立ち去ろうと気を使ってくれてるのに
洋介がいらぬことを言うものだから
かなり太ったもう一人の男が「そうかい?悪いね」と言って湯を掻き分けて美代子の隣に座った。