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ストーカー生徒と万引き先生 〜保健室の憧れの先生〜
第7章 いつもの日課の校庭
「魔法の手…か…」
僕自身が魔法をかけられたかのように、何度も何度も自分の手を見つめながら同じ言葉を何度も何度もつぶやいていた…
今夜は体調良くなかったこともあり、早めにベッドに入ったが、今日あったことが気になって眠れずにいた…そして、仰向けになって手を見つめては何度も何度も「魔法の手」とつぶやいていた。

先生と保健室のベッドで同じ布団の中…それだけでもドキドキでどうにかなっちゃいそうだったのに、先生の口から聞いた真実と僕への気持ち…うれしいはずなのに、頭の中が整理できなくて自分の感情がわからなかった。

先生が布団を出たあと、もう少し休もうと目を閉じる努力はしたけども…全く眠れなかった…頭の中の整理をするのに必死だった…
熱が下がってきてる感覚はあったので、眠ることは諦めて、僕は布団から出た。
先生は念を押すかのように「明日からは校庭じゃなくて、保健室に来るんですよ??わかりましたか??熊野大地くん!!」と言って、笑顔で手を振って見送ってくれた。
明日からは放課後は保健室で先生といっしょ…信じられない気持ちでいっぱいだった…「何しに来たの??」とか言われて追い返されたらどうしよう…でもそれはそれで今までと同じに戻るだけだし…

翌朝、体調も回復しいつも通り登校した。
校庭から保健室の方に目を向けると樋口先生は何かを探してるようだった。
しばらくすると僕と目が合い、笑顔で軽く手を振ってくれた。
そして部屋の奥の方へと消えていった…何を探していたんだろう??

正直、今日の授業は何をしていたのか覚えていない…頭の中にあったのは「放課後」「保健室」「樋口先生」この3つのワードだけ…そして、お昼休みを過ぎた頃からドキドキが酷くなり、6限目のチャイムと同時に口から心臓が飛び出しそうだった…

授業が終わり、帰り支度を済ませると僕は大きく息を吐いた…そして、教室を出て保健室へと向かった。
保健室が近づくにつれて既にマックスだと思ってた心拍数がまだまだどんどん上がっていくのがわかった。
そして保健室の前で一度立ち止まり、大きく3回息を吐いた…
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