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大魔女の遺言~子作りしないと出られない部屋に閉じ込められて~
第4章 十年間の想い
ははっと乾いた笑いを上げるレイ。その表情には、恥ずかしさが滲んでいた。しかし、すぐさま少しトーンを落とした暗い声色で言葉を続ける。
「お前がテネシーに告白されているのを見た時、やっと気づいたんだ。初めて会った時から今までずっと、サラサのことが好きだったんだって……目の前で好きな女がかっさらわれた瞬間に自分の本心に気づくなんて、ほんと馬鹿だよな」
テネシーに告白されたサラサを見たレイは、結果を見るのに耐えられず、逃げ出した。
相手は学園一モテる男だ。
サラサも喜んでOKを出したのだと。
だから彼女に絡まなくなったのだ。
(そう……だったのね……)
今まで自分の静かな時間をかき回してきた男が急に大人しくなり、怒りを感じつつも気になっていたことに答えが得られ、サラサは何故かホッとしていた。
安堵したのは、レイも一緒だった。
「でもさっき、テネシーの告白を断ったと聞いた時、今絶対に想いを伝えないと駄目だって思ったんだ。例え……お前が俺のことを拒絶しても」
「……馬鹿ね」
そう言いながら、彼女の心は言葉とは真逆の反応を見せていた。
「お前がテネシーに告白されているのを見た時、やっと気づいたんだ。初めて会った時から今までずっと、サラサのことが好きだったんだって……目の前で好きな女がかっさらわれた瞬間に自分の本心に気づくなんて、ほんと馬鹿だよな」
テネシーに告白されたサラサを見たレイは、結果を見るのに耐えられず、逃げ出した。
相手は学園一モテる男だ。
サラサも喜んでOKを出したのだと。
だから彼女に絡まなくなったのだ。
(そう……だったのね……)
今まで自分の静かな時間をかき回してきた男が急に大人しくなり、怒りを感じつつも気になっていたことに答えが得られ、サラサは何故かホッとしていた。
安堵したのは、レイも一緒だった。
「でもさっき、テネシーの告白を断ったと聞いた時、今絶対に想いを伝えないと駄目だって思ったんだ。例え……お前が俺のことを拒絶しても」
「……馬鹿ね」
そう言いながら、彼女の心は言葉とは真逆の反応を見せていた。