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大魔女の遺言~子作りしないと出られない部屋に閉じ込められて~
第9章 初夜④
理性と本能がぶつかり合う。
「サラサ」
獣欲を孕んだ瞳で見つめられ、命令されるように低く名を呼ばれ、理性は呆気なく本能に屈した。彼に、自分の痴態を見られるかと思うと、グラグラと煮立った欲望を抑えられない。
(私の中に……こんなはしたない気持ちが潜んでいたなんて……)
でも、こんな気持ちを抱くのは、目の前の彼に対してだけ――
ぎゅっと瞳を閉じて羞恥心を抑えこむと、寝衣を押さえる手の力を緩めた。躊躇いが含むゆっくりとした動きで手をどけ、両足を拳一つ分だけ開く。
「こ、これで……いい?」
全身が燃えているかと思うほど熱い。自身が発する熱に炙られているように、額にじっとりとした汗がにじむ。
たったこれだけの動作だが、サラサにとっての精一杯。
しかし、
「スカートで隠れて見えないんだけど?」
笑いを含んだ声色で言われ、頭の芯が羞恥で焼ききれそうになった。
精一杯を超えた精一杯を求められ、赤い瞳が潤む。
何をすべきかは、分かっていた。
「サラサ」
獣欲を孕んだ瞳で見つめられ、命令されるように低く名を呼ばれ、理性は呆気なく本能に屈した。彼に、自分の痴態を見られるかと思うと、グラグラと煮立った欲望を抑えられない。
(私の中に……こんなはしたない気持ちが潜んでいたなんて……)
でも、こんな気持ちを抱くのは、目の前の彼に対してだけ――
ぎゅっと瞳を閉じて羞恥心を抑えこむと、寝衣を押さえる手の力を緩めた。躊躇いが含むゆっくりとした動きで手をどけ、両足を拳一つ分だけ開く。
「こ、これで……いい?」
全身が燃えているかと思うほど熱い。自身が発する熱に炙られているように、額にじっとりとした汗がにじむ。
たったこれだけの動作だが、サラサにとっての精一杯。
しかし、
「スカートで隠れて見えないんだけど?」
笑いを含んだ声色で言われ、頭の芯が羞恥で焼ききれそうになった。
精一杯を超えた精一杯を求められ、赤い瞳が潤む。
何をすべきかは、分かっていた。