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大魔女の遺言~子作りしないと出られない部屋に閉じ込められて~
第2章 サラサとレイ
サラサはうなだれた。
幼いころ、レイ・ヒルトンと初めて出会った時のことを思い出す。
確か、サラサが六歳ぐらい。何かのパーティーに連れて行って貰った時だったはず。
彼は、大人しいサラサにはない快活さをもっていた。好奇心旺盛な瞳で周囲の大人たちに臆することなく話しかけ、新しい発見に対し常に瞳を輝かせていた。そんな純粋な少年の姿を、大人たち皆が微笑ましく見守っていた。
居ても分からないぐらいの存在感しかないサラサにとって、レイの輝きは、純粋さは眩しかった。
(確か話しかけてくれたのも、レイからだったわ)
正直、嬉しかった。
”サラサの髪……すっごく綺麗だよな! 真っ赤な花が咲いているみたい!”
祖母譲りの赤い髪がコンプレックスだったサラサにとって、彼の裏表ない賛辞は恥ずかしかったが、嬉しくもあった。
”またいっぱい喋ろうな!”
満面の笑顔を浮かべながら、別れ際に手を振ってくれたことを思い出す。
だが家に帰ると、
”レイは、ライトブル商会の……いや、お前の敵だ! もう二度と、あいつと仲良くするな‼”
酷い剣幕で父親に怒られたのだ。
幼いころ、レイ・ヒルトンと初めて出会った時のことを思い出す。
確か、サラサが六歳ぐらい。何かのパーティーに連れて行って貰った時だったはず。
彼は、大人しいサラサにはない快活さをもっていた。好奇心旺盛な瞳で周囲の大人たちに臆することなく話しかけ、新しい発見に対し常に瞳を輝かせていた。そんな純粋な少年の姿を、大人たち皆が微笑ましく見守っていた。
居ても分からないぐらいの存在感しかないサラサにとって、レイの輝きは、純粋さは眩しかった。
(確か話しかけてくれたのも、レイからだったわ)
正直、嬉しかった。
”サラサの髪……すっごく綺麗だよな! 真っ赤な花が咲いているみたい!”
祖母譲りの赤い髪がコンプレックスだったサラサにとって、彼の裏表ない賛辞は恥ずかしかったが、嬉しくもあった。
”またいっぱい喋ろうな!”
満面の笑顔を浮かべながら、別れ際に手を振ってくれたことを思い出す。
だが家に帰ると、
”レイは、ライトブル商会の……いや、お前の敵だ! もう二度と、あいつと仲良くするな‼”
酷い剣幕で父親に怒られたのだ。