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自分であるために~涙の雨と晴天の虹~
第2章 悲恋の過去と美しいヒーロー
息苦しさに耐えきれなくなって、しゃがみ込むと、足が飛んできて、尻餅をついた。
「あっ! ゴミ原じゃーん! こんなところにいて、どうしたのお? ここはオシャレ女子のテリトリーだよぉ! メイクしたってオシャレしたって、ブスはブスのまま。まるで色気づいたメス豚よ~!」
周りからケタケタとした笑い声が沸き起こる。顔をあげるとクラスメイト達の……いわゆる一軍達がいた。その輪の中には元親友もいる。
「アンタ達、邪魔! 公共の場、荒らさないで」
軍団の中央を堂々と歩いてきた女の人。一度見たら忘れられないであろう目力。タイトめの黒のワンピースを着て、美しい生脚に後ろにリボンのついた赤のパンプス。ブラウンのロングの髪の毛は、ミックス巻きにされていた。巻いていても分かる艶髪。
芸能人や配信者で活動しているなら、どれくらいの人気が出ているのだろうか? 想像もつかない。「1000年に1人の美少女」そんな、言葉では到底、片付けられないほどの圧倒的美少女が目の前には立っていた。