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自分であるために~涙の雨と晴天の虹~
第3章 黒い想い出と愛情
辺りはすっかり暗くなった。日が落ちるのが早い。街路樹の並んだ道を歩く。
「……気づいてくれてありがとう」
「同じだったからさー。あの時のあたしの目と。ペラペラ話すことじゃないしさ……今まで言ってなかったけどさ、あたし……ミキのことが好きだったんだよね……。あっ、ちゃんと振られたんだけどね。それでも親友でいてくれるってホント、有り難いよね」
「えっ?」
遠くを見つめて話す美紅さん。衝撃的な言葉に驚いた。2人の間にそんな空気感は微塵も感じることがなかったから。ミキさんが付き合ってる恋人との結婚が決まったんだ~って報告していた時も「おめでとう、良かったねぇえ」って本当の笑顔を浮かべていた。
「続きは、あたしの家についてからにしよ!」
美紅さんはコンビニでお酒を買い込んでいた。