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自分であるために~涙の雨と晴天の虹~
第1章 生きにくい世界で出逢った人
「っ……!」
「何? アンタ死にたいの? だったら少しの時間、あたしにかしてよ」
急に腕を捕まれて、飛び降りることが私には叶わなかった。その力に男かと思って、嫌悪感を持つ。
「やめて下さいっ……!」
あぁ、ごめん、ごめん。黒のロングワンピースに革ジャン、スキニー、ひとつくくりの人がいた。男性なのか女性なのか中性的な顔立ち。
「いきなりゴメン。もう飛び降りない? じゃないとこの手、離せないよ?」
どっちなんだろう? 首につけているのは、南京錠のネックレス。指には、ごつめのヴィヴィアンの指輪。ネイルは、黒地に薔薇の絵柄が書いてある。……女性?
「……ん? なんか、俺、変か?」
俺……。やっぱり、男性? 私は手を無理矢理離そうとするが抜けない。格闘技か何か習っているのか?
「……飛び降りないから、離して下さい……。あと、時間を貸すってどういうことですか? あと、あなた、誰ですか?」
私は矢継ぎ早に質問をする。
「何? アンタ死にたいの? だったら少しの時間、あたしにかしてよ」
急に腕を捕まれて、飛び降りることが私には叶わなかった。その力に男かと思って、嫌悪感を持つ。
「やめて下さいっ……!」
あぁ、ごめん、ごめん。黒のロングワンピースに革ジャン、スキニー、ひとつくくりの人がいた。男性なのか女性なのか中性的な顔立ち。
「いきなりゴメン。もう飛び降りない? じゃないとこの手、離せないよ?」
どっちなんだろう? 首につけているのは、南京錠のネックレス。指には、ごつめのヴィヴィアンの指輪。ネイルは、黒地に薔薇の絵柄が書いてある。……女性?
「……ん? なんか、俺、変か?」
俺……。やっぱり、男性? 私は手を無理矢理離そうとするが抜けない。格闘技か何か習っているのか?
「……飛び降りないから、離して下さい……。あと、時間を貸すってどういうことですか? あと、あなた、誰ですか?」
私は矢継ぎ早に質問をする。