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自分であるために~涙の雨と晴天の虹~
第3章 黒い想い出と愛情
「心愛ー! そろそろ起きないと遅刻するわよー!」
呼びながら養母の階段をのぼってくる足音が聞こえて……。どうしたら体調が悪いって信じてもらえるのだろう? そう思って、
寝起きの頭を必死に捻って、思い付いたのがタプタプになった下腹部の欲望を布団へと吐き出すことだった。
出ろ、出ろ、出ろ……。
部屋の扉のドアが空いた瞬間。目を瞑りながら下腹部にグッと力を入れた。
──じよぉぉおぉお。しゅぃいいいい。
くぐもった水音。布団の中に世界地図が広がるのを感じる。
「心愛……!」
中学2年生。その音に養母が驚いて、私を起こす。学校を休んで、病院へと連れて行かれた。体に異常はなくて、ストレスだと診断され、薬を出された。そんな過去もある。やっぱり、バレンタインは大嫌いだ。
「あっ、でも、今日のはわざとじゃないからね。信じて欲しい」
「分かってるわよ。信じる。お風呂入って、着替えたら詳しく私の過去も話すから」
そう言われて、私は、濡れたスエットを脱ぎ、お風呂場へとシャワーをしに向かった。
呼びながら養母の階段をのぼってくる足音が聞こえて……。どうしたら体調が悪いって信じてもらえるのだろう? そう思って、
寝起きの頭を必死に捻って、思い付いたのがタプタプになった下腹部の欲望を布団へと吐き出すことだった。
出ろ、出ろ、出ろ……。
部屋の扉のドアが空いた瞬間。目を瞑りながら下腹部にグッと力を入れた。
──じよぉぉおぉお。しゅぃいいいい。
くぐもった水音。布団の中に世界地図が広がるのを感じる。
「心愛……!」
中学2年生。その音に養母が驚いて、私を起こす。学校を休んで、病院へと連れて行かれた。体に異常はなくて、ストレスだと診断され、薬を出された。そんな過去もある。やっぱり、バレンタインは大嫌いだ。
「あっ、でも、今日のはわざとじゃないからね。信じて欲しい」
「分かってるわよ。信じる。お風呂入って、着替えたら詳しく私の過去も話すから」
そう言われて、私は、濡れたスエットを脱ぎ、お風呂場へとシャワーをしに向かった。