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狂愛の巣窟
第8章 【倫理に反したその先で…】
驚きました。
この日は年に数回程度の二日酔いをしていてフラフラと千鳥足でドアを開けた時でした。
こんな時間帯に来るとしたら忘れ物でもした一颯くんかな。
頭がボーッとして服装からして一颯くんだと思い込んだ私は「忘れ物?」と聞いて招き入れた。
フラつく私を優しく支えてくれる。
目のやり場に困るだろうか。
オーバーサイズのTシャツ一枚だけで下は履いてない。
だってすぐ襲ってくるもん。
ん……でも今日遅くなるって言ってなかった?
バイトとかあったんじゃ…?
え、どっちだったっけ?
戻って来たのなら1回シとく?
「大丈夫…ですか?」
ぎこちない支え方に脚がもつれて廊下に座り込んじゃう。
昨日、享さんと飲み過ぎちゃった。
結婚記念日だったんだ。
大好きな赤ワインもシャンパンも買ってきてくれて時間も忘れて飲んだの。
享さんは仕事大丈夫だったかな?
上手くセーブしてたんだろうな。
「エヘヘ……好きだなぁ」
まだ完全に抜けきってないアルコール。
シャワー浴びるのも今は無理っぽい。
座り込んだうちからうたた寝しちゃう私に何か喋ってる?
ごめん、聴き取れない。
大丈夫……眠いだけ。
久しぶりにハメ外しちゃったの。
幻滅した…?
エッチする…?
フェラは上手に出来ないかも。
フワッと持ち上げられゆっくり優しく寝かされた。
ソファー?運んでくれたの?
相変わらず優しいね。
遠くに行っちゃう前にチュッてして?
起き上がり上着を掴んで引き寄せたら重なった唇。
「大丈夫……エッチ出来るよ?我慢しなくて良いんだよ?」
そう言って逆にソファーに押し倒した。
髪を片側に寄せて再びキスしようとしたらストップがかかった。
ストン…と素直に座り直す。
何喋ってるの…?
早くシないと有紗帰って来るよ?
そういや有紗はどこ?部屋?
ねぇ、また2人のセックス見たいんだって。
参っちゃうよね、あぁ……身体まだ熱い。
「あっ!あの……そういうのはっ!」
急に近くで聴こえてきた見知らぬ声とぼんやり見える金髪の子。
「あれ、髪の毛染めたの?見せて……格好良い」
「え、あのっ……わっ!」