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欲しいのは愛だけ
第12章 手にしたもの
元夫はこんなことも言ってたそうだ。


東京に居た頃、
接待されたりチヤホヤされていたのは、
自分に対してでなく、
メイの父親や親族がバックに居るからだと気づいたのは、
離婚してこちらに戻った後だった。

最初は、自分に対して嫌がらせで何か妨害されてるのかと思うほど、
周りに誰も来なくなったけど、
確かに今の自分には何も価値がないことを思い知った。


そして、何よりも私が…
どんなに女性としても妻としても大切な存在だったかも。

今となってはどんなに後悔しても取り戻すことは出来ないことが判るからこそ、
自分の愚かさに呆れ果てているとも言っていたそうだった。


毎日、家に帰ると、
温かい灯りの元、
美味しい手料理の匂いで迎えてくれる。

どの部屋も、
玄関や浴室、トイレまでもいつも美しく整えられていて、
アロマの良い香りがしていたこと。

寝室では控えめではあったけど、
いつも自分の欲求に応えようとしていたことも。



航平さんは、
私のゴムのアレルギーのことも訊いたらしい。


「えっ?」と元夫はとても驚いた顔をしていたそうだ。


「気がつかなくて、とても酷いことを言ってしまった。
自分が下手なのかと思ってコンプレックスも持っていたから、
大袈裟なリアクションをする女の方に引き摺られるようになってた…」

そう言って、肩を震わせて泣いてたそうだ。



でも…。
全て過去の話だ。

私はきっぱりそう思って、
航平さんにも言った。


私の全てを思い遣ってくれて、
愛してくれてる航平さんと家族が全てですからと。




また、あの女性については、
ママさんが手を打ってくれたようで、
ママさんの広いコネクションと人徳で、
少なくとも銀座、赤坂、六本木辺りでは着実に仕事は出来ないそうだ。

他のエリアも、
きちんとしたお店は難しいとも言っていた。


「思ったより噂は広まるから。
銀座の私のお店で、
上顧客様に手を上げて、
傷害事件で立件されたなんて聞いたら、
真っ当なお店は雇わないわよ。
大阪とか、名古屋とか…
違う地域に行くしかないんじゃないかしら?」と涼しい顔をしながらも厳しい声で言った。


「あ、大袈裟にしたって思わないでね?
お願いして届け出をして貰ったの。
取り下げるにしてもそういう事実を作って貰う必要あってね?」


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