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欲しいのは愛だけ
第14章 手に入れた愛
「そんな…」
「唯一の救いは、
メイメイに本当の父親のこと、言わなかったことだよ」と、
私を抱き締めて泣いているようだった。
「メイちゃんの父親は航平さん。
母親は私よ。
それが全てなんだから!」と抱き締め返して私も泣いた。
翌朝、私はメイちゃんに静かに言った。
「今日、荼毘に…
焼かれちゃうと、二度と会えなくなるけど、
お別れしなくて本当に良いの?」
メイちゃんは、私と航平さんの顔をゆっくり見てから小さい声で言った。
「パパとママが一緒に行ってくれるなら、行きます」
下の2人を幼稚園に送ってから、
航平さんの車で斎場に向かった。
本当に参列者が少ない寂しい告別式だった。
私達は一般の席に並んで座った。
そして、お焼香を済ませると帰ることにした。
後ろから、声を掛けられた。
優子先輩のお母様だった。
「メイちゃん、大きくなって…」と涙ぐみながら言ったけど、
メイちゃんは、
「お祖母ちゃまは、私が叩かれたり、
煙草を押し付けられたりして、助けてって言ったのに、
助けてくれなかった。
私の家族は、パパとママだけです。
それを確認に来ただけ…」と震えながら言って、
私にしがみついて泣くので、
私はギュッとメイちゃんを抱き締めた。
「もう、お会いすることはないと思います。
今日はそのことをお伝えに来ました」と航平さんもキッパリと言った。
優子先輩のお母様は、ガックリと肩を落として頭を下げて固まってしまったので、
私達は駐車場に向かった。
帰宅してドアの前でお塩を掛け合って家に入った。
喪服から着替えて、
温かい紅茶を淹れた。
メイちゃんは、だいぶ薄くなった私の額の傷に触りながら、
「この傷がついた日のこと、
覚えてるよ?
あの人がママを突き飛ばして…」と涙ぐむので、
「やだ。
泣かないで?
傷なんて、いつか治るし、
髪の毛で隠れちゃうでしょ?
それに、あの日があったから、
私達、家族になれたのよ?
メイちゃんのママは、私だけ。
それで良いでしょ?」
と笑って言った。
「そろそろふーちゃんとはーちゃんのお迎えの時間ね?
一緒に行く?」
「ズルい。
俺も行きたい」と言うので、
3人でのんびり迎えに行くことにした。
なかなかそんなことはないので、
2人ははしゃいで、
「ねーねと手を繋ぐ」と言っていた。
「唯一の救いは、
メイメイに本当の父親のこと、言わなかったことだよ」と、
私を抱き締めて泣いているようだった。
「メイちゃんの父親は航平さん。
母親は私よ。
それが全てなんだから!」と抱き締め返して私も泣いた。
翌朝、私はメイちゃんに静かに言った。
「今日、荼毘に…
焼かれちゃうと、二度と会えなくなるけど、
お別れしなくて本当に良いの?」
メイちゃんは、私と航平さんの顔をゆっくり見てから小さい声で言った。
「パパとママが一緒に行ってくれるなら、行きます」
下の2人を幼稚園に送ってから、
航平さんの車で斎場に向かった。
本当に参列者が少ない寂しい告別式だった。
私達は一般の席に並んで座った。
そして、お焼香を済ませると帰ることにした。
後ろから、声を掛けられた。
優子先輩のお母様だった。
「メイちゃん、大きくなって…」と涙ぐみながら言ったけど、
メイちゃんは、
「お祖母ちゃまは、私が叩かれたり、
煙草を押し付けられたりして、助けてって言ったのに、
助けてくれなかった。
私の家族は、パパとママだけです。
それを確認に来ただけ…」と震えながら言って、
私にしがみついて泣くので、
私はギュッとメイちゃんを抱き締めた。
「もう、お会いすることはないと思います。
今日はそのことをお伝えに来ました」と航平さんもキッパリと言った。
優子先輩のお母様は、ガックリと肩を落として頭を下げて固まってしまったので、
私達は駐車場に向かった。
帰宅してドアの前でお塩を掛け合って家に入った。
喪服から着替えて、
温かい紅茶を淹れた。
メイちゃんは、だいぶ薄くなった私の額の傷に触りながら、
「この傷がついた日のこと、
覚えてるよ?
あの人がママを突き飛ばして…」と涙ぐむので、
「やだ。
泣かないで?
傷なんて、いつか治るし、
髪の毛で隠れちゃうでしょ?
それに、あの日があったから、
私達、家族になれたのよ?
メイちゃんのママは、私だけ。
それで良いでしょ?」
と笑って言った。
「そろそろふーちゃんとはーちゃんのお迎えの時間ね?
一緒に行く?」
「ズルい。
俺も行きたい」と言うので、
3人でのんびり迎えに行くことにした。
なかなかそんなことはないので、
2人ははしゃいで、
「ねーねと手を繋ぐ」と言っていた。