この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
欲しいのは愛だけ
第2章 同窓会
重たそうな木の扉に「OPEN」という小さいプレートが掛かっている地下1階のバーに入った。
ママさんが1人でやっている小さなカウンターだけのバーだった。
「おかえりなさい。
あら、森田さん、女の子連れ、珍しいわね?」と言いながら、
おしぼりを渡してくれる。
「これから口説こうと思っててさ。
いつものを。
メイは何、飲む?」
「森田さんは何を…」
「航平」
「えっと、航平さんは何を召し上がるんですか?」
「マッカランのロック」
「では、同じものを。それとお水もお願いします」
「お酒、強いの?」
「そんなに強くなくて…眠たくなっちゃいます。
さっきもシャンパンでふらついてたのかも」
「じゃあ、酔わせて眠らせたところを、おんぶして運べば良いんだな」
「ダメダメ。私が見張ってるから」と言いながら、
ナッツやチーズの入った小皿と、
ロックグラスに入ったマッカランを出してくれる。
「メイちゃんは、お水たくさん飲んでね?」と大振りのタンブラーのお水を出すと、ママさんは奥のカウンターの方に行ってしまった。
「久し振りに妻と話をしようかと迎えに行って、
『結構です』って言われるとは…。
でも、代わりに可愛いコと会えたから良しとするか」と言いながら、
一気に最初の一杯を飲み干して、
「ママ、おかわり。氷はそのままで良いから」と声を掛ける。
「あら。
面倒だから、次はダブルにするわね」と笑って、
同じグラスにマッカランを入れて渡した。
「お酒、強いんですね?
でも、ロックは氷が溶けるのを眺めながら飲むのが良いのに…」と言うと、
「のんびりした性格なんだね?」と笑った。
「味が変化していくのも、
楽しくないですか?」
「んー。
酔う為に飲んでるから、
そんなこと、考えもしなかった」と、
少し暗い目をして呟いた。
ママさんが1人でやっている小さなカウンターだけのバーだった。
「おかえりなさい。
あら、森田さん、女の子連れ、珍しいわね?」と言いながら、
おしぼりを渡してくれる。
「これから口説こうと思っててさ。
いつものを。
メイは何、飲む?」
「森田さんは何を…」
「航平」
「えっと、航平さんは何を召し上がるんですか?」
「マッカランのロック」
「では、同じものを。それとお水もお願いします」
「お酒、強いの?」
「そんなに強くなくて…眠たくなっちゃいます。
さっきもシャンパンでふらついてたのかも」
「じゃあ、酔わせて眠らせたところを、おんぶして運べば良いんだな」
「ダメダメ。私が見張ってるから」と言いながら、
ナッツやチーズの入った小皿と、
ロックグラスに入ったマッカランを出してくれる。
「メイちゃんは、お水たくさん飲んでね?」と大振りのタンブラーのお水を出すと、ママさんは奥のカウンターの方に行ってしまった。
「久し振りに妻と話をしようかと迎えに行って、
『結構です』って言われるとは…。
でも、代わりに可愛いコと会えたから良しとするか」と言いながら、
一気に最初の一杯を飲み干して、
「ママ、おかわり。氷はそのままで良いから」と声を掛ける。
「あら。
面倒だから、次はダブルにするわね」と笑って、
同じグラスにマッカランを入れて渡した。
「お酒、強いんですね?
でも、ロックは氷が溶けるのを眺めながら飲むのが良いのに…」と言うと、
「のんびりした性格なんだね?」と笑った。
「味が変化していくのも、
楽しくないですか?」
「んー。
酔う為に飲んでるから、
そんなこと、考えもしなかった」と、
少し暗い目をして呟いた。