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欲しいのは愛だけ
第9章 家族のカタチ
航平さんの車に乗って、広尾に向かった。
予め、電話で話をしていたようだったけど、
お母様は少し私のことを気遣っているようだった。

「メイちゃん、久し振りね?
お祖母様のこと、覚えてる?」とメイちゃんに声を掛けると、
メイちゃんは恥ずかしそうに頷いて、
私の手を握って私の顔を見た。


「お義母様、航平さんが私のこと、メイって呼ぶので、
メイちゃんのこと、メイメイちゃんって呼ぶことにしたの」と言うと、
「さつきさんのことも、『メイ』って呼び捨てして、
本当に航平さんたら、乱暴だわ?」とお義母様が苦笑する。


「偶然、メイメイちゃんと私、お誕生日も一緒で、
名前も似ていて…」と、メイちゃんと目を合わせて笑った。


「そうだわ?
折角だから記念写真でも撮りましょうよ?
一緒に暮らし始めた記念にもなるし」と言って、
懇意にしている写真館に行くことになった。


3人の写真。
そこに航平さんのご両親も加わった5人の写真。


「さつきさんのご実家にいらっしゃったら、
そちらでもお写真、撮ると良いわよ?
ほら、メイメイちゃんが大きくなってお嫁様に行く時に、
絶対小さい頃の写真、必要になるもの!」と言うので、

「随分と先のことを!」とお祖父様に笑われると、
「子供の頃のお写真ないと、
寂しいじゃない?」と小さい声で呟いたので、ハッとした。

確かにそうかもしれない。
お義母様の深い心遣いが、心に沁みた。

もしかしたらお義母様は思っている以上に色々なことをご存知なのかもしれないと思いながら、帰宅した。



帰宅して、のんびり過ごしていた時、
「メイメイは、ピアノ、辞めたのか?」と航平さんが言った。

「ママが…
お金ないからって…」

「あら!
メイメイちゃん、ピアノ好き?」

小さく頷いた。


「だったら、私のママに習う?
私もずっと弾いてないから、
練習、またしようかな?」

「それ、良いね?」

「ちょっと訊いてみましょうか?」
と、実家に電話をするととても喜んでくれた。


そして、気の早い母は、
早速ピアノの手配をしたらしく、
2日後にはアップライトピアノが届いた。


「グランドピアノはマンションで運び込むのが大変って言われたから…。
国産のだけど、小さいうちはそれでも良いでしょう?」と言っていた。
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