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欲しいのは愛だけ
第9章 家族のカタチ
転校手続きはスムーズに完了した。
これまで通っていた学校にもご挨拶に行ったら、
私も習っていた先生もまだいらして、
転校をとても残念そうにしてくださったけど、
「お引越しで通学時間がとても長くなってしまいましたので…」と伝えた。

新しく行くことになった学校は、
区立ながら場所がらきちんとしたご家庭のお子様も多く、
勉強熱心な雰囲気だった。

自分が義理の母親だということも伝えて、
「娘は少し身体が弱いので…」と説明して、
初日は手を繋いでのんびり帰宅した。


「あのね、環境が変わったばかりだから、
無理して学校に行かなくても良いのよ?
お家でもお勉強出来るし、
途中で具合悪くなったら、
私、すぐにお迎えに行くから」と言った。

母が手配したピアノを見て、
目を丸くしたメイちゃんは、

「これは、メイメイちゃんのピアノよ?
私のはね、横浜のお家に置いてあるの。
でも、時々、貸してくれる?
一緒に弾きたいから、リビングに置いたの」と言うと、

「これ、本当に弾いても良いの?
嬉しい!」と言って、
そっと撫でていた。


「週末に、私のママの所に行って、
ピアノ、習いましょうね?
私も習おうかしら?」と言うと、
とても嬉しそうに笑った。


新しい学校にもスムーズに通えるようになった。

毎日、私が家に居て、
ご飯やおやつを作って一緒に食べたり、
お風呂に一緒に入るのも安心するようだった。


土曜日には、車で横浜の私の実家に行って、
私の両親を紹介出来て、
ピアノのレッスンも受けた。

実家の小さい茶色のトイプードルも、
「可愛い!」と言って、
恐る恐る抱っこをして、
そっと撫でている様子を見て、

「まあ!
メイメイちゃんは良いお姉ちゃまになるわね?」と私を見て笑った。


そんなメイちゃんは、
私の隣に座って、手を握り締めて、
小さい声で、
「メイママ…」と呼んでくれた。


私は最初、驚いてしまって、
答えられなかった。


「メイママ、ありがとう」ともう一度、言ってくれて、
私はポロポロと涙を流してしまった。


「あらあら、
妊婦さんって喜怒哀楽が激しいから」と言いながら、
「ちょっとアップルパイ、切ってくるわね?
メイメイちゃん、手伝ってくれる?」と、
母がメイちゃんをキッチンに連れて行った。
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