この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
濡れて堕ちて……
第1章 孵化
ガコン、ガコン
晴れた早朝。
脱衣所付近に置かれた洗濯機。
その傍らで溜め息を付きながらぼんやり洗濯機の音を聞いていた。
この洗濯機、もう何年使ってるんだっけ?
あちこちにガタが来てるし、エコ技術も施されてない。
そろそろ買い換えたい、なんて贅沢は言えない。
「おい、陽子!俺のハンカチはっ!?」
_____はっ。
「はい、今すぐ」
台所から聞こえる怒鳴り声。
その声で現実に引き戻される。
「ったく、お前は何をさせてもトロいな」
台所では呆れたような顔で朝食のトーストをかじる主人がいた。
「あ、でも…ハンカチなら上着のポケットに入れてあるって、昨日布団に入る前に言ったはずだけど」
「あー、そうだっけ?忘れてたよ」
…忘れたなんて言う前にポケットの中を調べて欲しいんだけど…。
私の名前は鈴村陽子、30歳。
今目の前で朝食を食べてるのが夫の鈴村浩一、29歳。
所謂、姉さん女房ってやつだ。
晴れた早朝。
脱衣所付近に置かれた洗濯機。
その傍らで溜め息を付きながらぼんやり洗濯機の音を聞いていた。
この洗濯機、もう何年使ってるんだっけ?
あちこちにガタが来てるし、エコ技術も施されてない。
そろそろ買い換えたい、なんて贅沢は言えない。
「おい、陽子!俺のハンカチはっ!?」
_____はっ。
「はい、今すぐ」
台所から聞こえる怒鳴り声。
その声で現実に引き戻される。
「ったく、お前は何をさせてもトロいな」
台所では呆れたような顔で朝食のトーストをかじる主人がいた。
「あ、でも…ハンカチなら上着のポケットに入れてあるって、昨日布団に入る前に言ったはずだけど」
「あー、そうだっけ?忘れてたよ」
…忘れたなんて言う前にポケットの中を調べて欲しいんだけど…。
私の名前は鈴村陽子、30歳。
今目の前で朝食を食べてるのが夫の鈴村浩一、29歳。
所謂、姉さん女房ってやつだ。