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濡れて堕ちて……
第11章 泡沫
私に、抵抗する力なんて残ってないと油断してたのか

火事場のくそ力なのか


私はありったけの力で徹を押し退けたのだ。


もちろん、ただ押し退けただけじゃ男の力に勝てる訳がない。

濡れたタイルの上だから出来た事だ、徹は後方へ転倒し

さっき聞こえた鈍い音はドアに頭をぶつけた音。


滴る水滴を拭い徹を見ると


「んっ、ぃっつー……」


後頭部を抑えうずくまっている。








咄嗟に思った。

今しかない、と。







出血はしてないみたいだし、命に関わるような怪我でもない。

勢いよく後頭部をぶつけて軽い脳震盪を起こしてるだけだ。





逃げるなら今しかない!





徹のわきを抜け浴室から逃げ出した。

水攻めにされて呼吸もままならなかったせいか、私まで軽い呼吸困難状態だ。

脳に酸素が行き渡ってなかったせいかフラフラする。



逃げても行くとこなんかないけど

ここにいたらいつか殺されるかも知れない。

浩一に何をするかわからない。

私のあの動画をバラまかれるかも知れない。



でも、ここにこのまま監禁され続けるぐらいなら……!



廊下に散乱した衣類を身に纏い玄関に走り、適当なスリッパを履きそのまま表に飛び出した。

びしょ濡れのまま、携帯も財布も何もない。


でもあの状況で、徹の部屋に鞄を取りに行く余裕なんてない。

私の鞄が隠してある徹の寝室は玄関とは反対側。

鞄を取りに戻り徹に捕まったら何をするかわからない。

一刻も早く徹から逃げる必要がある。






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