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濡れて堕ちて……
第4章 大罪
顔を背けようとした瞬間


「やぁぁぁっ!あんっ、ああぁぁぁっ!」


激しく腰を打ち付けて来て、思わずシーツをぎゅっと握った。


いきなり与えられたら快感に全神経が研ぎ澄まされたように反応する。


「あっ、ダメっ!そんな…激しくしないで…あぁぁっ!」


夢中で腰を打ちつけられて、意識を手放しそうになる、が

容赦なく襲う快感で何度も覚醒させられる。


「あぁぁっ、イクぅ!!あぁっ!!」

またもや体中の神経が震え絶頂を迎えた。



しかし、私の絶頂はお構いなしだ。


「あっ!待っ、待って!!いやっ、やめてっ!!あぁんっ!!」


尚も腰を打ち付けて来る。

必死に首を左右に振り抵抗したが、その反応は返って徹を煽るだけ。


「いやあぁぁっ!!お願い…やめっ、やめてぇぇぇ!!」

悲鳴にも似た声。

気づけば涙が頬を掠めた。


こんなぐちゃぐちゃな顔見られたくない!

顔を横に背けたが

「もっと、狂った顔…見せてくださいよ…」


片手で顔を掴まれ真っ正面を向かされた。

口元の徹の指に冷たい液体が伝う。

狂ったようにだらしなく開いた口からは唾液が滴り落ちている。


「だ、だめ…、だめぇぇぇぇっ!!あっ、ああぁっ、やぁぁんっ!!」

「………っ!」





奥まで突かれた、と同時に私の体にドサッと徹が倒れ込んで来た。

私と同じか、少し遅れて徹も果てたようだ。












「お魚、どうする?」

「さすがに今から料理してもらったら遅くなりますよね?」

「浩一が帰って来るからね」

「それじゃ、冷凍庫にでも入れておきます」


ベッドに寝転び、お互いぼんやり天井を眺めながら力のない声で、買って来た食材の心配をしている。

何とも笑えるよ。
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