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濡れて堕ちて……
第4章 大罪
けど、それは徹も同じ。

人妻の私に気を使ってくれてるのかも知れない。



情けない、会話に入れず、あの場にもいれずトイレに逃げ込んで徹にすら連絡出来ない。



…席に戻ろう。

別に本当に催した訳でもな──────────



~♪♪~♪~~♪~




個室から出ようとした瞬間、鞄から鳴り響いた音楽。

また心臓が痛くなる。







いつでもすぐ反応出来るようにと、設定した特別のメロディー。





ピッ




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差出人:新村 徹
件名:Re
本文:


焼き魚が食べたいです。




■■■■■■■■■■■■■■■■■









これがテレパシーじゃないって言うなら何なの?



どうして、私の気持ちを見透かしたようなこんなタイミングで…。


















「あ、お帰りなさい」

席に戻ると、涼子さんが真っ先に出迎えてくれた。

話が弾んでるみたいね。


「本当に皆さん、仲がいいんですね。羨ましいです。ご夫婦揃って美男美女だし。ね、浩一」










私の軌道を修正してくれたのは









嫉妬に溺れなくてすんだのは














徹のお陰だ。
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