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ホンモノはいらない
第3章 始まりの雨
そう…だよな。
男くらい、いるよ。

少し落胆している自分に内心戸惑いながら微笑み、慎一郎は一言断ってから彼女が持っている本に手を伸ばした。

「鍋は、どうですか?」

そう言いながらパラパラと捲り、一番簡単そうな鍋料理を探す。
もつ鍋なら嫌いな男は少ないだろうと踏んでそのページを開くと、彼女は他の本を器用に片手に持ちなおしてからレシピを食い入るように見つめた。

「あの、もつって何ですか?あと、鷹の爪も。それから……」

言い淀んで、躊躇いがちに慎一郎を見つめる。

「野菜って、切るんですよね?」

「……はい」

「どうやって切るんですか?」

「……はい?」

彼女はばつが悪そうに顔をぱっと赤らめて、微かに口を固く結んだ。

「包丁、触ったことないんです。母が触らせてくれなくて…。今も、アルに…友人に止められていて」

話している間にも見る見る頬の赤らみが増していく。
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