この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
ホンモノはいらない
第5章 大切な想い
「へぇ…それは、」

カウンターの男は少し悔しそうに眉をしかめ、マスターから受け取ったグラスを傾けた。
小麦色の透明な液体が、男の喉を鳴らしていく。

「何もしてないですよ。うろちょろしてるだけです」

アルは男にそう話しかけて、カウンター席に座る。

「君は?…毎晩来てるの?」

怪訝そうにアルを見やると、男はまたグラスを傾けた。

「…出来るだけ」

そう答えたアルの前に、ウイスキーグラスが置かれる。

「同じものでいいかな?」

マスターにそう言われて、慎一郎は躊躇いがちに頷いてグラスを受け取った。入っているのはアルコールではなくウーロン茶だった。

それなのに、喉が焼けるように熱い。


僕と会わなくても、この人はここに来る予定だったんだ。
毎晩のようにここに来ている椎名さんのために……


その事実が、真雪への恋心を改めて自覚させる。


僕は、ここで何をしているんだろ……





/58ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ